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2023年8月掲載

思わず食べたくなるシズル感で足を止める手描き看板

金城 まみさん/手描き看板アーティスト

金城 まみさん/手描き看板アーティスト
沖縄県出身。女子美術大学卒業後、アパレル販売員時代に雑誌でチョークアートを知り、これだ!と確信し、2012年からチョークアートの道へ。現在は神奈川県大和市にアトリエを構え、オーダー制作やチョークアーティストの育成を行っている。独自に考案した「シズル看板」がメディアに多数取り上げられ、全国各地から受講生が集まる。 Instagramアカウント:@orangette_chalk

実は「チョーク」ではない?

「チョークアートをご存じですか?」と聞くと、「学校で使うあのチョーク?」と答える方がほとんどです。

私も初めは同じ画材だと思っていましたが、実際に使用しているのは、オイルパステルという画材です。スティック状の形状をひとまとめにチョークと呼んでいるそうです。私自身「チョークアート」というネーミングがキャッチーで心惹かれたきっかけでもあります。

チョークアートは生活と交わるアート

チョークアートと、他の手描きアートの圧倒的な違いは、商業性の高いアートであるということ。

チョークアートは元々オーストラリアで飲食店の看板を描いたことがきっかけで始まりました。オーストラリアから日本にチョークアートが広まり20年余り。日本のチョークアートは日本人特有の手先の器用さや丁寧さから本場のチョークアートとはまた一味違った味わいがあります。ぜひ、街中や飲食店でチョークアート看板を見かけた際には細部までご覧になってみてください。

チョークアートから派生した「シズル看板」とは?

「シズル看板」は、チョークアートに近い風合いでありながら使用画材を変えたり、独自の技法や黄金比によって「時短・低コスト・実売力」を叶えた実売直結型看板です。

以前、チョークアート&フラワーショップを運営していた際、課題に直面しました。「看板を描く時間がなかなか取れない!もっと短時間で描けて、お客さまに刺さる看板を作りたい」。そんな課題を解決すべく開発した看板です。画材や技法、レイアウト、ワードセレクトについても研究を重ねました。

チョークアートで使うオイルパステルは消すことができませんが、シズル看板で使用する画材は描いても消すことができます。そのため看板にじかに描くことができ、A2サイズだと2時間ほどで完成します。打ち出したいメニューに合わせて、消して新たに描き変えられることが特長ですが、消えないようにコーティング加工をすることもできます。

シズル感とは、いきいきとした臨場感のことで、コーヒーから立ち上る湯気や天ぷらのサクサク感、お肉が焼けるジュージューといった音などを指します。シズル感を看板で表現し、お客さまの足を止めるには、絵がリアルに描けること以外に、構成や文字のバランスも重要です。

興味があるけど絵心に自信がない方へ

当教室は、絵を上手に描くことに重きを置いていません。色を乗せたら指でなじませる独特の技法は、ぜひ体感してほしい、指先が喜ぶ気持ち良さです。3時間でシズル感のある看板が描けるようにした、お店の方や事業者さん向けの講座「シズル看板プレミアム講座」もあります。お店や商品の魅力を一番知っているあなたが看板に描いた言葉や想いはきっと見る人の心に響くと思います。興味がある方はぜひ一緒に描いてみませんか。

今後は、シズル看板を日本の文化の一つにすることが夢です。オーストラリア発祥のチョークアートから派生したシズル看板は、日本生まれです。海外からシズル看板留学生が来たり、「ジャパニーズシズル看板」として観光の一つになる未来を思い描いています。

  • TAKBAR(神奈川県大和市)

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  • tobari tomato farm(千葉県松戸市)

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  • 4DELI(神奈川県大和市)

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  • アトリエ教室にある作品

    アトリエ教室にある作品

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