連載コーナー
本音のエッセイ

2024年7月掲載

おしゃれでも、ズボラでも…

森 風美さん/アウトドアコーディネーター

森 風美さん/アウトドアコーディネーター
幼少の頃からアウトドア好きな家族の影響でキャンパーとして育つ。車中泊やキャンプなど誰でも楽しめるアウトドアスタイルを発信し、テレビ・雑誌・イベント出演など幅広い分野で活動中。著書に『はじめよう!ソロキャンプ』(山と渓谷社) 等。
 

趣味も特技も何もない。というのが、小さな頃から私の大きなコンプレックスでした。両親からは「なんでもいいから好きなことを見つけてね、いっぱい応援するから」と大きなバックアップがあったけれど、ちょっと絵を描いてみたり、ギター教室に行ったりしていても、「これが好き!うまくなりたい!」といった感情に乏しくて中途半端…。

 

そんな私でしたが、いつの間にか「好きなキャンプを仕事にしている人」になりました。キャンプを自分で始めたのは大学2年生の時。とある雑誌でキノコ柄のすごくかわいいソロ用テントをみて、「小さな頃からキャンプに行っていたけれど、1人でかわいくするキャンプスタイルがあるんだ!」と心にピピっと来るものが。

 

今でこそ100円ショップでもキャンプグッズが売られていますが、当時はソロキャンプも女子キャンプも今ほど浸透していなくて、少ないバイト代を貯めて高価なソロ用のキャンプ道具を買い、自分だけのキャンプのレイアウトやソロキャンプレシピを考えてワクワク。小さい頃に好きだったおままごとやシルバニアファミリーを実物大でなぞる感覚が楽しくて。1人暮らしを始めてインテリアを悩む感覚と似ているかもしれません。

 

いざソロキャンプをしてみると、心細さや不安はあるものの「1人でキャンプができた!」と達成感の方が強く、人間としてレベルアップした感じがしたのを覚えています。

    

寝床を作り、料理して、食べて、寝る。そんな日々の暮らしの中で当たり前のことをやっているだけでも、環境が違うから自己肯定感が上がっちゃう。そして絵や楽器、スポーツのようにうまいもヘタも勝ち負けもないから、誰かと比較することなく、おしゃれでもズボラでも自分のスタイルで自己満足でいられます。手際は良くなっても上達しようがないところが、趣味を突き詰められない自分に合っていたような気がしています。

 

もちろん最低限のルールやマナーはあるけれど、1人暮らしの部屋でどんな風に過ごしてもいいのと同じで、まったりするのも何かに凝るのも自由。少しかじっただけの趣味とはいえないギターや釣りも、ちょっとキャンプと掛け合わせるとちょうどよく楽しかったり。空間や枠組み、遊びのハブとしてのキャンプに居心地の良さまで感じています。

 

キャンプって大変そうだけど直訳すると「野外で生活すること」。ピクニックのように生活の一部をアウトドアに持ち出すくらいのゆるい気持ちでできる遊びなんです。屋外で料理したり本を読んだり、人生のステップに合わせた形でおばあちゃんになってもキャンプは楽しんでいきたいと思っています。

(無断転載禁ず)

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