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2017年4月掲載

感動と共感と共有を継続する意志

山田 ゆかさん/トイレットペーパー芯リサイクルアーティスト

山田 ゆかさん/トイレットペーパー芯リサイクルアーティスト
1971年長野県生まれ。東京育ち。2009年末に東京から静岡県掛川へ移住。座右の銘は「想い立ったらそれがあたらしい始まり」。14年、マレーシア・ペナン島・ジョージタウンフェスティバルにて制作展示。16年、東京新宿コニカミノルタプラザ特別企画展「廻ルモノコト展」にて展示。
https://www.yamadauca.com

破棄されるのが当たり前のトイレットペーパーの芯をリサイクルして、トイレットペーパー芯リサイクルアーティストとしてアート創作を行っています。

デザイナーとして日々モノを創り出している中で、それらが速い速度で破棄されゴミとなり消えていき残らず、消耗品として消費されていくことに疑問を持ち、それをきっかけにリサイクルアートに関心を持つようになりました。

日常にリサイクルすることでアートを創り出せるものはないかと探していたところ、当たり前のように皆が知っていて、雑紙としてリサイクルされるだけのトイレットペーパーの芯が目に止まり、それを使って何かできないかと考えたのが始まりです。

主に場所や空間全体を作品として体験するインスタレーションアートを行っています。空間や場所からインスピレーションを受けて作品の展示や創作を行うので、その時々や場所によって作品が異なります。

トイレットペーパー芯リサイクルアートを行う際には、リサイクルアーティストとして3つの決まりごとを守って創作することを心がけています。

(1)トイレットペーパー芯に色を塗らない
(2)トイレットペーパー芯は端などがゴミにならないような決まったカット方法で切る
(3)創作の際にゴミを極力出さない(裁断ミスなどの不具合があるトイレットペーパーの芯も破棄せずに使う)

コンセプトを守り、ミニマムにすることで作品に制限ができ、制限ができることで作品に統一感を持たせることができ、トイレットペーパーの芯だと認識できる表現の創作を可能にするからです。

価値ある素材を使って創ったものは、そのもの自体にすでに価値があります。トイレットペーパーの芯のように使用後はリサイクルか破棄されるもので創作したものがアートとなるからこそ、感動や価値を与えることができ、意識を共有することが可能なのではないかと考えています。

「アーティスト山田ゆか」としての活動は、トイレットペーパーの芯をリサイクルすることでアートになるというその感動を共感していただき、そこから意識を共有するということを目的としています。

ただ創り出すだけではなく、今あるものを見直したり、そこから新しいものを創り出したりすることで、毎日の生活の中で、心の豊かさとは何かを見いだすことを意識として共有したいと考えています。

ワークショップは「インスタレーションワークショップ」として、ただ創作するだけではなく、意志を共有し、共感していただき、継続させるための取り組みとなっています。

トイレットペーパーの芯でアートを創り出すパイオニアとなるべく、このコンセプトをもとに日々作品を創り続けています。

  • 空間全体を作品とするインスタレーションアート

    空間全体を作品とするインスタレーションアート

  • 芯の形状をそのままに美しく見せる小型作品

    芯の形状をそのままに美しく見せる小型作品

  • 光と影を意識して創る2mほどの大型作品

    光と影を意識して創る2mほどの大型作品

  • 意識を共有するインスタレーションワークショップの様子

    意識を共有するインスタレーションワークショップの様子

(無断転載禁ず)

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