連載コーナー
本音のエッセイ

2016年7月掲載

労働はワクワクする「遊び」

小杉 樹彦さん/Brave New World 代表取締役 CEO

小杉 樹彦さん/Brave New World 代表取締役 CEO

左:渡辺義郎(祖父) 右:小杉樹彦(著者)

1986年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 修士課程修了。横浜国立大学大学院 環境情報学府 博士課程後期在籍。専門は経営学(リスクマネジメント、マーケティング)、教育学(キャリアデザイン)。著書『AO・推薦入試の黄本』(新評論)他多数。安全工学会会員。

私の祖父は今年89歳になる。それだけでも実に素晴らしいことだが、何と今も現役で仕事をしているのだから脱帽である。これまで祖父は建築関係の実業家として長い間、経営に携わってきた。3・11東日本大震災をきっかけに、東北の人々の力になりたいと思うようになり、地盤改良の工法を開発。毎月数回、東京から仙台まで足を運び、自ら積極的に企業や地域の人々に、新たな連携を提案している。いくら元気とはいえ、体力的に負担がないわけがない。しかし、周囲の心配をよそに当の本人は喜んで出かけていく。祖父にとっては、きっと仕事そのものが生きがいになっているのだろう。

ところで、私はキャリアデザイン関係の仕事柄、高校生と接する機会が多い。高校生の中にはアルバイトをしている生徒も少なくない。私は校則に違反してさえいなければ、それ自体に反対はしない。ただ、興味本位でアルバイトをする理由について尋ねることがある。すると、ほとんどの場合、「お金がほしいから」といった答えが返ってくる。「お金がもらえなかったら、あんなつらいことはしませんよ」と言うのである。

確かに、お金は大切だ。頑張って働いたなら、その報酬として適正な給与をもらうのは当然のことである。しかし、お金のためだけに働くのは何とももったいないことである。労働には給与以外にも価値を見い出すことができる。お金目当てで、それのみを追求していては、やがてマシンのようになり、労働に幸せを感じられなくなってしまうだろう。

考えてみてほしい。もし、働くことがつらいことだったとしたら、人生の大半をつらい気持ちで過ごすことになるのだ。働くことが原則的に社会を良くすることであるなら、どうしてつらい思いをしなければいけないのだろうか。

高校生に限らず、社会人でも働かないで遊んで暮らしたいという人がいる。だが、もし、本当に一生働かずに過ごしたとしたら、労働によって汗水流すことはないが、同時にその人は働く喜びも味わうことができなくなるのである。

語弊がないように伝えたいが、私にとって労働はワクワクする「遊び」と変わらない。なぜ、働くのか。その問いに対して、答えは十人十色だろうが、私はこう断言している。「楽しいから」働くのである。

もう一度繰り返す。働くとは、楽しいことである―。さて、あなたはなぜ、働くのだろうか?

(無断転載禁ず)

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