ホンネの子育て
- 根本 美緒さん/フリーキャスター・気象予報士
- 1979年2月10日東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、東北放送でアナウンサーとして活躍。その後フリーとなり、TBS系『週刊!健康カレンダー カラダのキモチ』、『ごごネタ!クックTV』などの番組に出演中。2010年に出産し、子育てに奮闘する姿をブログで公開中。
ネモログ( http://ameblo.jp/nemolog0210/)
子どもはかわいい。下町育ちの私は小さな子の面倒をみるのが好きだったし、小さなころは保母さんになりたかった。この世界に入ったのも、子どもたちに学校で習わないようなことをこっそり教えたい、なんて野望があったからである。
がしかし、子どもを産んでみて、その考えは変わった。まず、保母さんには絶対になれないだろう(だって大変すぎる!)。よくまあ、あんなにもたくさんの赤ちゃんたちを相手に…と、実際子どもを預けながら先生を尊敬してやまない今日このごろ。子育てって、予想以上に大変ですね…。でもどんな母だって経験しているのだから、それこそ世の母は偉い!
しかし一方で、「子どもはかわいい」の度合いも変わったのだ。
出前授業を2005年からやっているが、これがまた、どうしたことか、出産後初めて子どもたちを前にした瞬間、妙に愛おしいのだ。「はいはーい!」なんて手を挙げてくれたりする活発な子も、うつむいて恥ずかしそうにしている子も、かけよって抱擁したくなるほどだ。この子たちのためになんとかしてあげなくては!というおせっかい心もより膨らんでしまった。
今年から食品容器環境美化協会のアドバイザリーフェローに就任した。街の環境美化を後押しする役目だ。
うちの近所には2つの公園がある。ひとつは芝生の公園。お花が咲き乱れ、蝶やトンボが飛ぶ。もうひとつは砂利の公園。遊具はあるがトイレの悪臭が漂い、ベンチで寝る人の姿も多い。そんなわけで、もちろんわが子が通うのは芝生の公園。
水撒きをしている町会長さんに出会った。「夏は、毎日3回スプリンクラーまわすよ」と笑顔でおっしゃる。なんと!そんなご苦労があったのですね。芝生を管理するために、区と連携して町の人たちが管理してくださっていたのだ。
そして自分の地区外というもうひとつの砂利の公園に対して「あっちの公園も、もうすぐうちの町会がやるから!」と(なんとなんと、今まで公園を悪く言うばかりで私は何のお役にも立てませんで…)。
頭を下げたくなる思いだ。子どもを産むまで、そんな町の方の努力にも気づかなかった。「子どもと使ってくれるのが1番」なんて言ってくださるので、もちろんですとも!来ます来ます!とありがたく思った私でした。
そうだ、ここで思い出す。私は、環境美化を後押しする役目。そんな町会長さんたちの努力を伝えることしかできない自分だが、まずはココでやってみた。
子育てをしていると気づく。生きている、というだけで、いろんな人にお世話になっているということだ。「ママ!」と昼寝から起きたわが子が呼ぶ。やっぱり子どもはかわいい。
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