連載コーナー
本音のエッセイ

2005年12月掲載

アンチエイジング考

朝倉 匠子さん/エイジングスペシャリスト

朝倉 匠子さん/エイジングスペシャリスト
青山学院大学卒業。学生時代よりコマーシャルモデルとして活躍。その後、テレビ司会、経済インタビュアとして活躍したのち渡米。結婚、出産のため10年間メディア活動を中止するが、その間にカリフォルニア大学で「NPOマネージメント」及び「ジェロントロジー(加齢学)」を学ぶ。「アクティブ・エイジング」を提唱し、年齢を積み重ねることの楽しさと自信、美しさを育てる活動を行う。

約1年半前、わたしは初めて自分の女性ホルモン量を測った。銀座にある人気婦人科クリニックで雑誌の美容や健康を担当する編集者向きに開かれていた勉強会に毎月参加して、肌、血管、骨、代謝などにおける女性ホルモンの重要性を再認識し、まずは自分の今の状態を知ることが大事とホルモンチェックを受けたのだ。

47才を前に自覚症状はなかったが、そろそろ更年期対策も視野に入れなければと思っていたので、タイミング的には丁度よかった。ただし自分では密かに「年齢の割りにはホルモン値が高いに違いない」と信じていた。しかし結果はどうであっただろう。「エストラジオール(女性ホルモン)値は、だいたい50から150あれば良いですが、朝倉さんは17ですね。今後に備えてホルモン補充治療を始めてみてはいかがですか」と言われてしまったのだ。そして「プレマリン」という日本では唯一厚生労働省の認可を受けている「妊娠している雌馬の尿から抽出してつくる女性ホルモン剤」を処方された。

私の職業はエイジングスペシャリスト。この分野のアメリカ事情も知っている。アメリカでは女性ホルモン剤の種類や薬剤の量も豊富で、自分が基礎知識を勉強し、医師と相談しながらチョイスする。しかし日本では1種類しかない。世の中ではアンチエイジングが叫ばれているのに、最も重要なこの分野に国の対応が遅れている。更年期症状が全くなく、生理も順調だったので、帰宅した私は処方された「プレマリン」の束を引き出しにしまい、コンピューターの前に座り、自分のデータファイルから良いと思うサプリメントを数種類選び出した。中には日本ではまだ認可されないものもあり、それは個人輸入で購入することにした。そして生まれて初めてサプリメントを毎日きちんと飲む(中には1日おきのものも)生活を開始したのだ。またホルモン分泌には運動が欠かせない。月に1度パーソナルトレーナにつき、運動のやり方について細かい指導(重心がちょっと違っただけで運動の効果に大きな違いが出るため)を受け、自宅で毎日やる10分の運動メニューを考えてもらった。

かくして1年半後、日ごろの調子のあまりの良さに女性ホルモンのことを忘れていた私であったが、婦人科の定期健診の際に測ってもらったところ、年齢が上がっているにも拘らず何と約10倍の160という数値!人間、知識と努力があれば、いやいやまだまだいけるというアンチエイジング体験であった。

(無断転載禁ず)

連載コーナー

Wendy 定期発送

110万部発行 マンション生活情報フリーペーパー

Wendyは分譲マンションを対象としたフリーペーパー(無料紙)です。
定期発送をお申込みいただくと、1年間、ご自宅のポストに毎月無料でお届けします。

定期発送のお申込み

マンション管理セミナー情報

お問い合わせ

月刊ウェンディに関すること、マンション管理に関するお問い合わせはこちらから

お問い合わせ

関連リンク

TOP