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管理に関するFAQ


修繕工事の請負契約の解除について

マンションの理事長(管理者)をしています。
 管理組合と施工会社Aとの間で締結した修繕工事(共用扉2カ所の修理)の請負契約について、1カ所の修理は終わりましたが、もう1カ所の修理はAの都合で長期にわたり着手されません。ある組合員から仕事(工事)が完成していないなら、いつでも請負契約は解除できると聞きましたが、請負契約の解除をしても問題ないでしょうか。

 請負契約では工事期間を定めるのが通常ですので、本問は、「Aの都合で長期にわたり着手されません」ということなので、工事期間を経過している事例と思われます。
 その場合、民法では、「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と規定しています。それゆえ、契約を解除することができますが、その場合でも、請負人に期間を定めて仕事の完成を求める催告をし、その期間内に工事を完成しない場合に、契約を解除することになります。
 一方で、請負が仕事の完成前に解除された場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち、「可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす」とも規定されています。つまり、工事の出来高を分割して受け取ることができるときは、その受け取る部分についての仕事は完成したものとされるのです。今回、請負人であるAによって扉1カ所の修理は終えているので、請負契約の解除には1カ所分の仕事の報酬を支払うことが必要となります。
 なお、契約の工事期間を過ぎていない場合でも、注文者は、仕事が完成していないときは、契約を解除することができます。
 しかし、その場合は、完成部分の請負代金のほか、契約を解除されなければ請負人が得られたはずの利益部分(逸失利益)や未完成部分について請負人が既に支出した実費部分の損害賠償を求められることがありますので、注意が必要です。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士

2023年6月掲載

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