編集部からのご回答
用語・用例
外断熱マンションとはどんなものですか?
外断熱マンションという言葉を目にしたのですが、これはどんなものですか?
従来のマンションは「内断熱」といって建物の内側(部屋側)に断熱材を入れる工法が使われていました。
これに対し、建物に服を着せるようにマンション全体を断熱材で包み込んだものが外断熱マンションです。建物全体を断熱材で包み込むことによって、気温の変化による建物への悪影響が少なくなり、結露の発生防止、室内の温度変化が小さくなるなど快適性に優れた住まい環境を実現することができると言われています。

(2005年11月掲載)
防犯フィルムとはどのようなものでしょうか。
防犯対策として、防犯フィルムというものがあると聞いたのですが、一体どのようなものでしょうか。マンションで使用しても、問題ないでしょうか。
防犯フィルムとは、強力な粘着力と多層構造による、耐貫通性、耐衝撃性を向上させた強靭なフィルムのことで、窓ガラスの内側に貼り付けて使用し、不法侵入者などが窓ガラスを割りにくくするためのものです。一般的に防犯フィルムの厚さの基準は、350ミクロン(0.35ミリ)以上で、これは自動車のウィンドウフィルムが25ミクロンに対して非常に厚いフィルムといえます。
マンションでの使用については、無色透明のものを使用すれば、外観に影響を与えることがなく、(内側に貼るのであれば)共用部分の変更に該当しないため、問題はありません。防犯ガラスより、安価で設置も容易なので防犯対策として検討されてみてはいかがでしょうか。
(2005年10月掲載)
ユニバーサルデザインとはどのようなものなのでしょうか。
最近、知人がユニバーサルデザインを採用したマンションを購入したという話を聞きました。これはどのようなものなのでしょうか?
ユニバーサルデザインとは、バリアフリーの考え方を一歩進め、「全ての人の為のデザイン」を意味しています。バリアフリーの考え方と同様と思う人がいるかもしれませんが、バリアフリーの考え方はあくまで健常者の側から見た「改善」に重点をおいた考え方です。
ユニバーサルデザインとは、年齢や障害など個別の能力に区別されることなく、全ての人がそのありのままの人としての能力で、十分に生活が完結することを目指す設計思想です。
マンションにおいては、
1.浴槽のまたぎ高さを抑えた低床設計のユニットバス
2.住まいの段差を解消したフラットフロア
3.転倒事故を防ぐ手すりの設置
4.使いやすい高さ・位置に配慮したスイッチとコンセント
5.便利なプッシュプル式玄関ドアハンドル
6.操作がしやすい大きさのワイドスイッチ
7.段差を抑えた安全な共用部分
などが採用されています。これらが最初から設計されているものが、ユニバーサルデザインを採用したマンションと呼ばれています。
(2005年7月掲載)
メゾネットとはどのようなものなのでしょうか。
インターネットでマンションのサイトを見ていたら、「メゾネット」という表示がありました。メゾネットとはどのようなものなのでしょうか?
一般的にはマンションの住戸の中に階段が組みこまれ、2階層が1住戸になっているものを「メゾネット住戸」といいます。下の図のように、3、4階を1住戸とし、階段を組み込むことで通常のマンションでは味わえない一戸建の感覚を味わうことができます。ただし、階段を入れるため、ある程度床面積がないとこの方式はとれません。

(2005年8月掲載)
パンフレットに表示されているSRCとは何ですか?
マンションのパンフレットに構造がSRCと表示されているのですが、SRCとは何ですか?
マンションの構造には大きく分けて、RC(鉄筋コンクリート)造りとSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造りがあります。RC造りとは、圧縮力に強く引張力に弱い特性を持つコンクリートの中に、引張力に強い特性を持つ鉄筋を入れることにより、強度を強くしたもの(図1)をいいます。SRC造りとは、鉄骨をRCで覆ったもの(図2)で、RC造りでは難しい高層マンションの建設が可能となります。それぞれの造りの特徴は下表(表1)に示します。
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造り | RC(鉄筋コンクリート)造り | |
---|---|---|
メリット |
1.同じ大きさの柱なら、RCより強度・耐震性が高い。 2.施行スピードが速い。 |
1.SRCに比べコストが安い。 2.部材(柱など)の断面が大きくなるので、揺れなどに対し安定感がある。 |
デメリット | SRCに比べてコストが高い。 | SRCより強度が劣るため、高層マンションにはむかない。 |
主に使用されるマンション |
高層マンション(7~8階以上) | 中低層マンション(6~7階以下) |


(2005年5月掲載)