2020年4月の民法改正によって、法定利率は従来の年5%から年3%(民法第404条第2項)に変更となっています。しかしながら、以下の理由により、マンションの管理規約の内容によっては、管理費等の滞納金額に対する遅延損害金に影響がでることはありません。
法定利率とは、民法第404条第1項に「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による」とあるように、法定利率とは別に利率を定めていない場合に適用される利率を指します。別に定めている利率(約定利率)がある場合にはその利率が優先して適用されます。
マンション標準管理規約の第60条第2項において「組合員が前項の期日までに納入すべき金額を納入しない場合には、管理組合は、その未払金額について、年利○%の遅延損害金と、違約金としての弁護士費用並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することができる」として、約定利率を定める記述があることから、管理規約で遅延損害金の約定利率を設定しているマンションも多くあり、その場合、法定利率が下がっても遅延損害金の金額には影響がでることはありません。
したがって、管理規約で遅延損害金の約定利率を定めていないマンションの場合は、民法改正の影響を受けることがあることから、注意が必要でしょう。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2021年1月掲載