火災、地震、爆発などにより、区分所有建物が滅失する時には、建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合と、2分の1をこえる部分が滅失した場合とに分けられます。前者を小規模滅失、後者を大規模滅失と呼びます。
さて本問のケースですが、この場合は小規模滅失にあたり、滅失した部分を復旧することになります。復旧にあたって、専有部分は、それぞれの所有者が自己の責任において為すべきものです。その他の共用部分の復旧にあたっては、集会の普通決議での決定が必要になります。この決議により、原則として、共用部分の持分の割合に応じて費用を分担し、区分所有者全員つまり、通常は管理組合で復旧を行うことになります。この復旧の決議がなされるまでは、各自で、滅失した共用部分を復旧することができ、その復旧を行った区分所有者は、他の区分所有者に対し、復旧に要した費用を請求することも可能です。一方、大規模滅失の場合にはいかなる対応をとるかが問題です。滅失部分の復旧をする場合には、小規模滅失と同様に集会の決定が必要ですが、このときに区分所有者及び議決権の各4分の3以上の賛成が必要となります。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1993年9月掲載(2025年2月更新)