マンションをはじめとする集合住宅と生活騒音の問題は、切っても切れない関係にあります。
生活騒音には、①洗濯機・掃除機などの家庭用機器を原因とする騒音、②扉・風呂などの住宅設備・構造を原因とする騒音、③テレビ・オーディオ機器・楽器などの音響機器を原因とする騒音、④話し声・ペットの鳴き声・足音などを原因とするその他の騒音とに区分されます。
これらの生活騒音は、騒音を発生させている居住者が、騒音を発生させないように工夫、対策をすることにより、周囲への影響を小さくすることが可能です。しかしながら、騒音被害を訴える居住者は、大きい音だけを騒音と感じるわけではなく、小さくても継続して鳴り続ける音を騒音と感じることもあります。どのような音を騒音と捉えるかは受け取る人によって異なる点が、騒音問題の難しさでもあります。
騒音問題を解決するために、騒音被害者が騒音加害者に対し、改善を要求する方法がありますが、円満に問題を解決するためには、感情的にならないことが大切です。感情的になってしまうことで、当事者同士の関係が悪くなり、騒音以外の問題に発展する恐れがあるため、あくまでも冷静に話し合うことが肝心です。
また、初めから当事者同士が直接話し合うことは避け、管理組合に、居住者全体に向けた注意文を掲示してもらい、様子を見るのもよいでしょう。
生活騒音は、生活の中で発生するものであって、完全になくすことはできません。しかし、居住者間で互いの事情を理解し、騒音対策をとることにより、円満に問題を解決することも可能です。
それでも、当事者同士での話し合いにより問題が解決しない場合は、法的手段により解決を図るため、弁護士などの専門家に相談してみるとよいでしょう。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2020年9月掲載