マンションの外壁で、タイルの表面に白っぽく筋状に変色している箇所があるのですが、これは何ですか。放っておいても問題はないのでしょうか。
それは白華現象(エフロレッセンス)と呼ばれる現象です。
マンションの建物は一般的に鉄筋コンクリートで出来ており、多くの場合その外壁にタイルが貼り付けられています。その際に、貼り付け材として使用されるのがセメントであり、このセメント中に含まれる成分が「白華現象」に大きく関係しています。
セメントには「水酸化カルシウム」などのアルカリ成分が含まれており、これらの成分は水に溶けやすいという特徴を持っています。「白華」とは、タイルのひび割れなどから染み込んだ雨水に、これらのアルカリ成分が溶け出し、タイルの表面に染み出すことで、空気中の二酸化炭素と反応し、白く結晶化したものを指します。
貼り付け材の成分が溶け出したり、タイルに細かなひび割れがあるかもしれないので、好ましい現象ではありませんが、それのみではそれほど心配する必要はないと思われます。この現象は通常ごく部分的なもので、それがタイルの接着力を激減させるとは考えにくいからです。ただし、通常14年~15年に1度行われることが多い、足場を建てて行う大規模修繕工事の際には、周囲をよく点検することをおすすめします。
2010年9月掲載
Wendyは分譲マンションを対象としたフリーペーパー(無料紙)です。
定期発送をお申込みいただくと、1年間、ご自宅のポストに毎月無料でお届けします。
月刊ウェンディに関すること、マンション管理に関するお問い合わせはこちらから