色鉛筆で生み出すリアル~初めての作品はSNSで7千超えの反響~

- 慧人 さん/色鉛筆画家
- 2003年生まれ、大阪府在住。独学で技法を磨き、写真と見紛うほど精密な写実表現で注目を集める。著書『色鉛筆で写真のような絵が描けるようになる本』(SBクリエイティブ)、共著『安部祐一朗・音海はる・慧人 リアル色鉛筆画作品集&メイキング』(宝島社)。美術館での個展開催や企業とのコラボレーションなど幅広く活動している。
【Xアカウント】
@Yassun0222K
色鉛筆画との出合い
「色鉛筆で、これを描いてるんだ!」
中学3年生の時、当時のツイッター(現:X)で見つけた1枚の宝石の絵。まるで写真のようにリアルに描かれた色鉛筆画に魅了され、「自分でも描いてみたい!」と、早速近所の画材店へ。色鉛筆80色ほどのセットを購入しました。
もともと絵を描くことが好きで、水彩画や鉛筆デッサンを趣味で楽しんでいましたが、色鉛筆画は初めて。見よう見まねでダイヤモンドを描いてみました。
とにかくモチーフをよく見る。色の濃淡や反射、光と影を観察し、自分の感覚で少しずつ色を重ねていく。ハガキほどの紙に約3センチのダイヤモンドを描き上げ、初めてツイッターに「色鉛筆でダイヤモンド描きました」と投稿しました。すると、7000を超える「いいね」がつき、想像以上の反響に驚きました。
「これは描けるかもしれない」。その思いをきっかけに、身近なものや、描きたいと思ったものを次々と描いては投稿する。そんな中学時代を過ごしました。
SNSの発信が個展へつながる
その後、SNSで作品を発信し続ける中で、さまざまな企業から声をかけていただくようになり、製品や飲料のパッケージなどを描かせていただく機会も増えていきました。
一方で、SNSでは作品を見てもらえても、実際に作品を展示し、直接見ていただく機会はなかなかありませんでした。
そんな中、静岡県浜松市の平野美術館で、特別展『慧人-色鉛筆で生み出すリアル-』の開催が決まりました。開催期間中には7000人を超える方々が来場され、遠方から足を運んでくださる方も。会場では「どうやって描いているんですか?」と制作について尋ねてくださる方も多く、SNSを通して発信してきた自分にも、こんなに応援してくださる方がいるのだと実感し、大きな力をいただきました。
色鉛筆画の可能性
1つの作品にかかる制作時間は30時間ほど。大きな作品になると50時間ほどかかることもあります。一度描き始めると、集中力が続く限り、6時間ほど部屋から出ずに描き続けることもあります。
色鉛筆画は、基本的に一発描きに近く、描いた部分を簡単に修正することができません。だからこそ、思い描いた仕上がりにたどり着いた時の達成感は、何ものにも代えがたいものがあります。
「色鉛筆で、こんな絵が描けるんだ」「自分も少しやってみようかな」。そう思っていただけたらうれしいです。
まずは身近なものをじっくり観察して、色鉛筆で描いてみる。そこから広がる色鉛筆の可能性と楽しさを、ぜひ皆さんにも感じていただきたいと思っています。
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