廊下のメーターボックス内に設置してある給湯器が故障しました。共用部分に設置してあるので管理組合で修理してもらえますか。
マンションの専有部分(個人の財産)と共用部分(区分所有者全員の共有財産)の境目をどこに置くかは、管理規約で定める事項です。ほとんどの管理規約では上塗説が採用されています。上塗説とは、壁、床、天井など、躯体(コンクリートでできた部分)の内側にある空間(壁紙、天井材、床仕上材などを含む)を専有部分とし、躯体も含めて専有部分以外のものを共用部分とする考え方です。
さて本問のケースですが、給湯器は各戸へ1台ずつ専用のものが設置されているわけで、専有部分にある設備の付属部分であり、これを含めて個人の財産であると考えられます。給湯器のメーターボックス内への設置は、共用部分を専用使用しているにすぎません。よってその維持管理に要する費用は各区分所有者が負担することとなります。専有部分の附属設備が共用部分に設置されている他の例としては、玄関先のインターホンや室内から操作できる玄関灯などがあります。
これらとは反対に専有部分の中に共用部分の附属設備が入り込んでいる場合もあります。天井に取り付けてある自動火災報知器の熱感知器がそうです。これを個人が勝手に取り外すと、マンション全体が消防法上不適格な建物となってしまいます。専有部分内にあっても共用部分の附属設備であると考えられるものについては管理組合が総合的に維持管理していかなくてはなりません。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年12月掲載(2025年2月更新)
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