防犯カメラの設置費用を支払う方法はいくつかあると思われます。まず考えられるのは、修繕積立金を取り崩すという方法です。国土交通省の定める標準管理規約第28条第1項には、修繕積立金に関して次の定めがあります。
修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができます。
①一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕
②不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
③敷地及び共用部分等の変更
④建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査
⑤その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理
防犯カメラの設置は第5号の「区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理」にあたると考えられますので、修繕積立金を取り崩して設置費用に充当することができます。
次に考えられる方法は、金融機関から借入れをするというものです。ただしこの場合、当然借入れ金に対する月割返済額が発生します。
また、一時金として各戸から徴収するという方法もあります。一時金の各戸の負担割合は専有面積割合によるのが通常です。あらかじめ各戸の負担額がどれ程のものか検討し、各区分所有者が納得のいく負担額であればこの方法でもよいでしょう。
その他には、リース契約という方法もあります。リース契約では、防犯カメラ設備の所有権はリース会社にあり、動産保険がかかるので借入れよりも月割返済額が多い場合もあります。
以上のような方法を十分考慮し、管理組合にとって最も適切だと思われる方法を選択するべきです。ただしどの方法をとるにしても、総会の議決を得るのがよいでしょう。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1996年3月掲載(2025年2月更新)