私が理事長(管理者)をしているマンションでは2年前に駐車場を増設しました。ところが、駐車場使用契約書を交わしていないので当時の期日にさかのぼって契約したいのですが、法的に有効でしょうか。また、駐車場使用位置を当人同士で交換していると思われる人がいますが契約書を交わしなおす必要はないのですか。
まず、当時の期日にさかのぼって契約したいという質問ですが、恐らく2年前に駐車場を増設した時に使用者の決定をしたのみで契約書を交わさず、現在に至っていると思われます。契約は当事者間の合意により成立するものです。口頭での合意も契約に当たりますから契約書が交わされていなかったこと自体は大きな問題となることではありません。本問のケースでは、両者(管理組合と駐車場使用者)とも合意のもとで、たとえ契約書が交わされていなくても駐車場使用者は駐車場を使用し、管理組合は所定の駐車料金を受け取っているわけですから、駐車場使用契約が当初より有効に成立していたと考えられます。ですから、当時の期日にさかのぼって契約する必要はなく、現在の日付で現理事長と契約書を取り交わし、本契約の効力が過去(当時の期日)にさかのぼって有効であった旨、両者が確認しておけばよいでしょう。
次に、駐車場使用位置を当人同士で交換している件ですが、駐車場使用契約書を交わしている場合、契約書には使用位置も定められているはずです。よってこの交換を管理組合が追認すれば有効、しなければ無効ということになります。管理組合が追認しない場合は、すみやかに駐車位置を元の場所へ戻さなければなりません。また管理組合が追認した場合は双方の契約書にその旨を追記するか、新たに契約書を交わしなおすか、どちらでもよいでしょう。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1996年2月掲載
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