区分所有者が亡くなられた場合、今後の管理費等の請求方法は相続人がいらっしゃるかどうかで対応が異なります。
- (1)相続人がいる場合
亡くなられた区分所有者に相続人がいる場合には、相続人に対して滞納管理費等を請求することとなります。相続人が複数のときには、相続財産の分配比率に応じて請求します。ただし、特定の相続人が管理費等全額の支払を承諾した場合には、その方へ全額を請求することは可能です。
- (2)相続人がいない場合
相続人がいない場合には、管理組合は裁判所に対して相続財産管理人の選任を申し立てることができます。相続財産管理人による相続財産の整理は競売で換価するのが一応の原則とされており、マンションの管理費等は競落人に対して滞納管理費の請求を行っていくこととなります。
注意すべきは、時効の成立です。マンション管理費等の定期性債権は5年で時効が成立します。区分所有者が亡くなられた場合にも時効は中断しないため、速やかに相続人に対して滞納管理費の請求を行わなければ、管理組合は大切な債権を失うこととなりますので十分な注意が必要です。
例外として、裁判所にて相続財産管理人が選任されたときには、選任後の6カ月間は時効の完成が猶予されます(民法第160条)。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2010年6月掲載