マンションで賃貸化が進み、役員の担い手がいないなどの問題で困っています。適切な管理を維持するためにはどうしたらよいのでしょうか。
賃借人を役員とすることで解決をはかるという意見がありそうですが、これには問題があります。管理組合の最も大切な業務が共有財産の管理であることを考えると、区分所有権を有しない賃借人が役員となって、たとえば共用部分の変更やマンションの建替えなどについて意見を述べる立場でないことは明らかです。
賃借人が役員に適さないとしたら、やはり外部居住を含む区分所有者が役員となるしかないのですが、外部居住とはいってもそのマンションの所在地近郊に居住している場合が多いと思われますので、このような人に役員になっていただく方法があります(管理規約によっては、内部居住者しか役員になれない旨の規定があるものもありますが、役員の担い手が足らないほど賃貸化が進むことは管理組合としては非常事態ですから、この規定を変更する手続きをとることになります)。
前記のような対応をしてもなお役員が不足するような場合には、「管理者」を選任する方法があります。通常「管理者」は、標準管理規約の場合、理事長が自動的に選任されます。理事会が設置できない場合、内部居住か近郊居住の区分所有者が選任されるのが望ましいのですが、管理会社などの法人、あるいは弁護士などの学識経験者を選任することもできます。また、1人である必要はなく、複数の選任をすることもできます。
「管理者」の選任および解任は総会の決議で行うことになります。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1998年3月掲載(2025年2月更新)
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