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管理に関するFAQ


大規模修繕工事中に業者が倒産した場合は

理事長(管理者)をしています。大規模修繕工事を実施中ですが、工事を実施している業者が倒産してしまいました。どのように対応すればいいでしょうか。

 業者が倒産したというのは、手形不渡りを出すなどにより、建築資材が納入できなくなり、実質上、事業の継続が不可能な状態をいいます。このような状態になると、業者に資産があっても、債務が超過しているのが通常ですので、債権者からの事実上の債権取立行為を避けるために、裁判所に破産申請を行い、破産管財人(通常は弁護士)が選任されることになります。
 もしも、大規模修繕工事途中でこのような事態が起こってしまったら、工事の継続が停止してしまい、請負契約そのものが破産管財人に処理されることになります。
 破産管財人は、この請負契約を継続して工事を続行し、工事代金の支払いを受けた方が良いのか、請負契約を解除した方が良いのかを破産会社の財産状態を中心に判断しますが、工事が完成間近であるなどのケースを除いて、建築資材を調達できず、従業員の給料の支払いもできないのが普通ですから、請負契約が解除されるのが一般的です。
 一方、注文者である管理組合から、この請負契約を解除できるかが問題となりますが、判例は、破産法の法的解釈として、注文者からの解除を認めていません。この点、学説ではいろいろな解釈によって解決策を模索していますが、一般的には、請負契約を解除することができないといえます。
 そこで、注文者である管理組合には、この請負契約を継続するかどうかの催告権が認められるので、破産管財人が選任されたら早急に催告するのが良いでしょう。
 契約が解除された場合には、通常は前渡金を支払っていることから、工事出来高と前渡金とを清算しますが、過払金が発生して破産財団に先取特権のある破産債権として届出をしても、全額配当を受けるのは不可能でしょう。  大規模修繕などの高額な工事代金の請負契約をする場合には、このような危険がありますので、請負業者の財務状態を事前にチェックすることが絶対に必要ですし、連帯保証人をつけることも必要です。
 建築業法第21条では、請負代金の一部前払いがされる場合は、注文主は保証人を立てることを請求できると定めていて、業者は、債務不履行の場合の損害金の支払いだけでなく、工事完成の保証人を立てることになっていますので、万一のためにも、このような注意を払うことが重要です。
 また、大規模修繕工事の業者選定においては工事完成後のアフター保証も重要となるため、実績・技術力だけでなく、経営基盤が安定した施工業者を選定することがポイントとなってきます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士

2011年6月掲載(2025年2月更新)

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