理事長(管理者)をしています。マンション1階住戸の床スラブ下方の地中部分で、給水管(戸別水道メーターより専有部分側の配管)に亀裂が生じて水漏れが発生しました。水漏れの修理費用は、組合と当該区分所有者のどちらが負担すべきでしょうか。管理規約では、給水管の管理責任に関する記載がなく、明確な判断基準が示されていません。
共用部分と専有部分の境界線を、建物を基準にして考えてみると、マンションなどの区分所有建物の場合、床スラブや天井スラブ、界壁(隣接する専有部分を仕切る壁)など、専有部分に属さない建物の部分は共用部分と扱われています。
また、マンションでは、管理組合と区分所有者間における、給水管の管理責任を区別する境界線として、各戸に設置された戸別水道メーターが基準とされる場合が多く、水道メーターより外側にある配管が共用設備として管理組合が管理し、逆にメーターより部屋側にある配管を専有部分と同様に区分所有者が管理すべき設備として扱われることが一般的です。
前記の2つの基準によれば、本問のケースにおける給水管は、その一部が共用部分に設置されてはいますが、区分所有者が管理すべき設備と考えることは可能です。
しかしながら、床スラブ下の地中部分に埋設された給水管を、区分所有者が日常的に管理することは非常に困難でしょう。そのような設備の場合、その管理責任は管理組合に帰属するものととらえ、水漏れ修理費用は管理組合で負担することが妥当であると考えられます。
いずれにしても、同様のケースにおける対応が円滑に行われるよう、管理組合で協議の上、管理規約の整備を行い、責任分担を明確化していくことをお勧めします。
ちなみに、裁判例としては、枝管が床スラブを貫通して階下の天井裏に設置されている事例で、共用設備として、管理組合が管理するとされた事例があります。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2009年7月掲載
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