傷や汚れが目立ってきたフローリングのリフォームを検討する際に、「重ね張り」という方法が選択肢の一つとして挙げられます。
既存のフローリングの上に、新しいフローリング材を重ねて張る方法です。既存のフローリングをはがして張り替えるより、費用を抑えられ、工期も短くなります。また廃材もほとんど発生しません。
他にもメリットとして、フローリングが重なった状態となるため、床の強度が上がり防音効果が期待できます。ただし床鳴りがする場合は重ね張りをしたとしても解消はされません。床鳴りを直してから、重ね張りを行いましょう。またクッション性のあるフローリングは、そのやわらかさで衝撃を吸収し遮音性能を確保しているため、重ね張りをすると性能が大幅に悪化してしまうことがあります。
重ね張りは、既存のフローリングに、さらにフローリング材を重ねるため、現在より床面が上がることになります。床の高さが変わると、部屋の印象が変わる、シンクが低く感じるようになるなどさまざまな影響があります。特に、現在の床と、敷居や扉との段差があまりない場合は注意が必要です。重ね張りをした結果、扉が開かなくなったといった問題が発生することもありえます。ただ最近の重ね張り専用フローリング材は1.5ミリと非常に薄いものもあります。床と建具の高さを確認して、部屋に合うフローリング材を選ぶようにしましょう。
重ね張りでは、既存のフローリングを下地とするため、既存のフローリングが平滑であることが重要です。事前によく調査をしましょう。
張り替えに比べると施工時の騒音は少ないですが、工事を行う際には管理組合の承認が必要となります。事前に管理会社へ確認をしましょう。
2021年3月掲載
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