冬本番となり、冷え込む日が多くなりました。マンションは気密性に優れ、戸当たりごとの外気に面する面積が少ないので、戸建て住宅に比べ、室内は格段に蓄熱性も高く、暖かく快適です。しかし、唯一、窓は外壁のような厚みがないので、戸建て同様に冷やされてしまいます。気密性・蓄熱性が高いがゆえに、内外気の温度差が大きくなり、冷やされた窓の内面に「結露」が発生しやすくなるのは、マンション共通の悩みの種といえます。
窓の断熱・結露軽減においては、ペアガラスや二重サッシへの窓のリフォームが有効ですが、マンションの各戸の窓(サッシもガラスも)はほとんどの場合、管理規約上で共用部として定められており、窓自体のリフォームは所有者独断で実施できないので注意が必要です。窓自体はそのままで、二重サッシへリフォームする方法として、「インナーサッシ」を室内側に取り付ける方法があります。窓全体(サッシもガラスも)を室内側から覆う工事なので、窓周囲の冷えは解消され、窓全体の結露は大幅に軽減することが期待できます。ただし、窓が2枚になるので、開け閉めも2回必要というデメリットもあります。
またインナーサッシ工事でも、管理規約の確認やリフォーム申請などが必要な場合もあるので、まずは管理会社へ相談してみてください。
既存外窓の状態、建物の構造、ライフスタイル(生活から発生する湿度の違い)により、結露の度合いはさまざまです。そのため、窓をリフォームすれば、一概に全て改善するとは言い切れません。暖かい晴天の日には換気をするなど、こまめに注意を払うことも結露対策の一つになります。
2016年1月掲載
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