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打継目地周辺の白華現象

マンションの壁の白い汚れの多くは「白華現象(エフロレッセンス)」です。雨水や漏水など空気中の二酸化炭素を含んだ水分がコンクリートと仕上げ材の隙間やひび割れを通り抜ける過程で生成された炭酸カルシウムや炭酸ナトリウムなどが付着し固まったものです。

一般的なマンションの壁面を見ると、床の高さごとに横線があります。コンクリートの建物は、下の階から一階ごとにコンクリートを打ち足して積み上げていきます。そのため、どの階にも床の高さのところに継ぎ目ができます。ここから水が入らないように新築時に水平に目地を作り、シーリング材を用いて防水します。これが「打継目地」です。

この打継目地から白い汚れが垂れている場合は、経年劣化によるシーリング材の剥離により入ってきた水が原因で白華現象が起きているということです。シーリング材は紫外線や外気温などで、その接着力や弾力性が劣化します。近年は夏の異常高温により劣化が早まっているケースもあります。

新築時にはこの打継目地の周辺を見栄え上の都合で、モルタルを使って整えることがあります。コンクリート壁は直射日光などによって上下の階の壁がそれぞれで伸縮しますが、通常であれば打継目地の中のシーリング材のよじれにより吸収されます。

しかしモルタル補修箇所は、接着性の高いシーリング材と同調して他階の壁の動きに合わせて動く場合があります。壁の微伸縮が大きい箇所では、モルタル補修箇所が目地と一緒に動き、ひびが入り、白華現象の原因となる水が浸入することがあります。また、タイル仕上げの場合は、タイル材がシーリング材に合わせて動き、下地から剥離してできるひび割れから水が浸入します。

白華現象そのものは見栄えだけの不具合ですが、それを生じさせた原因は漏水経路となる隙間があるということで、その度合いによってはコンクリート片やタイルの落下を引き起こすことがあります。

打継目地に沿うように水平にひび割れが連なっているような場合は、目地が本来の位置からずれていることが原因と考えられます。補修では実際の目地部分に横方向のコンクリートひび割れ誘発目地を増設することが有効ですが、施工には足場が必要なため大規模修繕工事のタイミングで行うことが経済的です。

モルタル補修による下地の不具合の場合はシーリング材の注入やタイルの張り替えで修繕しますが、修繕部分に接着するシーリング材はやわらかい材料を用いて、下地モルタル補修部分やタイル材を拘束しすぎないように計画するのも有効です。

2016年10月掲載

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