手すりの役割は、取り付ける場所により変わってきます。
歩行する場所に取り付ける手すりは主に体重を支えるためで、一般に水平に取り付けます(イラスト1)。
トイレや浴室では、座るときには体重を支えながらゆっくりと姿勢を低くします。座った状態から立ち上がるときは、体を引き上げながら重心を前に移動するため、体を引き寄せます。そのため、トイレや浴室には、一般にはL型の手すりを取り付けます(イラスト2)。
手すりの取り付けは大人の体重を支えるだけの下地の強度が必要です。水平な手すりの場合は、壁の下地(大方の場合は石膏ボードを取り付けてある鉄製の細い柱)がある場所をねらって、受け金物を取り付ければ強度は保たれます。しかし、L型の手すりの場合、便器や浴槽に対して取り付け位置はほぼ決まってしまうため、ちょうどよい位置に下地があることはまれです。そのため、トイレの場合は、壁のクロスと石膏ボードを切り取ってちょうどよい位置に下地を加えて補強し、石膏ボードと同じ厚さの合板を貼って、クロスも新しく張り替えることになります。浴室ユニットバスの場合は製品により構造が異なるため、ユニットバスのメーカーに確認する必要があります。少し費用はかかりますが、毎日の生活が不自由なく楽に送れるなら、費用対効果は大きいといえます。
2011年12月掲載
Wendyは分譲マンションを対象としたフリーペーパー(無料紙)です。
定期発送をお申込みいただくと、1年間、ご自宅のポストに毎月無料でお届けします。
月刊ウェンディに関すること、マンション管理に関するお問い合わせはこちらから