家庭で起こる火災の一つに、トラッキング現象によるものがあります。コンセントと電源プラグの間にたまったホコリによって、電気の通り道である炭化導電路(トラック)がつくられ、そこから火災が発生します。トラッキング現象の発生と対策について紹介します。
■トラッキング現象
コンセントに電源プラグを長時間、差し込んだままにしておくと、その隙間にホコリがたまります。たまったホコリが空気中の水分を吸収し、湿気を帯びることで、電源プラグの刃と刃の間でわずかな電流が生じます。この放電が繰り返し起きることで、電源プラグの刃と刃の間にある樹脂部分が加熱され炭化し、炭化導電路(トラック)ができます。そこから放電を起こし、発火します。
電化製品の電源を切っていても、コンセントに電源プラグが差し込まれていると、トラッキング現象による火災が発生する可能性があります。トラッキング現象は気付かないうちに起きるため、時に大きな火災を引き起こす危険性があります。
■対策
こまめに掃除をすることが大切です。使用しないときは電源プラグを抜き、定期的に乾燥した布でコンセントや電源プラグのゴミやホコリを取り除きます。しかし、日常的に行うのが難しい場合や、冷蔵庫の裏など手が届きにくい場所などは次のような対策をおすすめします。
・ホコリがたまらないようにケーブルボックスを使用する。
・プラグにホコリよけのカバーやトラッキング現象防止器具などを取り付ける。
・トラッキング現象防止機能が付いた電源タップに変更する。
・使用していないコンセントはキャップでフタをする。
しかし対策を行っていても、トラッキング現象は起きる場合があります。あわせて日常的に掃除をすることをおすすめします。
トラッキング現象による火災はコンセント付近にたまったホコリが原因で起こる
2025年1月掲載
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