光熱費が高騰している昨今、住まいの断熱性を高めたいという方は多いでしょう。今回は、断熱性を向上させる効果的な方法の一つである「内窓」について紹介します。内窓とは、既存の窓の内側に新たに取り付ける窓のことです。
【メリット】
断熱性の向上
既存の窓と内窓との間に空気の層ができることで熱が伝わりにくくなります。
内窓のガラスやサッシの種類によっては断熱効果をさらに高めることが可能です。ガラスは一枚のガラスでできた単板ガラスより、2枚のガラスでできた複層ガラスや真空ガラスの方が断熱性に優れています。サッシはアルミ製より樹脂製の方が熱を伝えにくいため、断熱効果が高いです。
住んでいる地域や住戸の向き、広さ、内窓の種類などによって異なりますが、住戸全体の既存の窓(アルミ製のサッシ・単板ガラス)に新たに内窓(樹脂製のサッシ・複層ガラス)を設置することによって、光熱費を1カ月当たり約1500円節約できるという試算もあります。
結露防止
結露は、室内の空気に含まれる水分が外気で冷やされた窓の表面に触れることで発生します。内窓を設置することで、室内側の窓が冷たくなりにくいため、結露が発生しにくくなります。窓周りのカビの発生も抑えられ、衛生面でも安心です。
防犯性の向上
内窓を設置することで、外窓と内窓の両方に施錠が可能になり、二重ロックになります。侵入に時間がかかるようになり、また侵入をためらわせる効果も期待できます。
【デメリット】
設置費用が高額になる場合があります。窓が増えることによって開閉の手間が増え、サッシを掃除する手間も増えます。
また、内窓を取り付けることで、窓周辺のスペースが数センチ程度狭くなります。
内窓は室内側に設置するため専有部分のリリフォームに当たりますが、リフォームの実施には管理組合への届け出などが必要となる場合もあります。事前に管理会社に確認しましょう。
2023年から始まった「先進的窓リノベ事業」は、窓やドアを省エネ効果が高い高断熱窓・ドアに改修する工事をした際に補助金が支給される制度です。この補助金制度は2025年度も国の予算案に盛り込まれることが公表されています。工事内容によって異なりますが、補助金額は一戸当たり5万円から200万円までです。補助金を利用した内窓リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
既存の窓の内側にもう一つ窓を設ける
内窓を設置して、部屋を暖かく
2024年12月掲載
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