ガス給湯器の出湯能力は「号」で表します。1号は水温を25度上昇させた湯を毎分1リットル出湯できる能力です。例えば24号のガス給湯器では、水温を15度から40度に上昇させた湯を毎分24リットル出湯できます。号数が大きいほど、一度に大量の湯をつくることができます。複数の場所で同時に使う湯の量などを推定し、それに合う出湯能力を持つガス給湯器を選定してください。
号数が大きくなったとしても使用する湯の量が同じであるならば、ガス料金はそれほど高くなることはないでしょう。ただ大量の湯が出るからと使い過ぎてしまうと、ガス料金が高くなってしまいます。
給湯器は一般に専有部分であるため各自で交換をしますが、管理規約で給湯器の種類や号数などに制限がある場合があります。交換する場合は事前に管理会社に確認しましょう。また工事の際には管理組合に届け出が必要です。
ガス給湯器は水を流したパイプをバーナーで加熱し、湯をつくります。この従来型のガス給湯器とは別に、排気熱を再利用し、少ないガス使用量で効率良く湯を沸かす潜熱回収型のガス給湯器があります。従来型よりガス使用量が約13%節約できます。従来型の給湯器は約200度の排気熱を大気中に捨てていましたが、潜熱回収型はこの排気熱を活用します。排気熱であらかじめ温めた水を1次熱交換器で加熱するため、少ないエネルギーで湯をつくることができます(下図参照)。熱効率が良いため、ガス使用量やCO2の排出量を削減することが可能です。給湯器本体の費用は高いですが、ランニングコストは10%近く抑えられます。
しかし、その仕組み上、給湯器内に結露が発生します。平均的な家庭で1日で使う湯をつくった場合、結露水は500〜1500ccに及ぶといわれています。ガス式の床暖房や浴室乾燥機を使う場合はこの2〜3倍の量の結露水が発生します。結露水を適切に流すために排水管が必要です。排水管を設置できない場合は導入できません。事前に管理会社に確認しましょう。
2022年4月掲載
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