住宅などの床に使用される木質フローリング材の一つである「無垢フローリング」は根強い人気があります。
木質フローリング材は2種類あります。継ぎ足しのない、原木から切り出された一枚板から作る「無垢フローリング」と、ベニヤ板を重ねた合板や木材繊維を固めて作った基材の表面に化粧板やシートを張り合わせた「複合フローリング」です。
「無垢フローリング」は天然木特有の香りや質感を持ち、足触りが大変良いです。湿度が高い時には湿気を吸収し、低い時には放出する調湿性能も有しています。しかし、傷が付きやすい、水に弱い、手入れを怠ると劣化しやすいなどのデメリットがあります。「複合フローリング」は無垢フローリングのような風合いはありませんが、傷や汚れに強く、比較的安価です。
複合フローリングは接着剤を使用しているため、シックハウス症候群やアレルギー反応を引き起こす懸念がありますが、無垢フローリングはそのような心配はありません。
無垢フローリングの表面の塗装は主に「自然オイル塗装」と「ウレタン塗装」があります。
「自然オイル塗装」は植物油などの自然オイルを染み込ませるため、本来の質感や風合いを生かすことができます。年に1回程度はオイルの塗布が必要です。
「ウレタン塗装」は表面に薄い膜を覆うため傷や水に強く、手入れも簡単ですが、調湿性能や表面の質感は損なわれます。20〜30年と効果が長く持続するため、こまめなメンテナンスは不要です。「自然オイル塗装」は寝室、「ウレタン塗装」はキッチンや子ども部屋などと使い分けるのが良いでしょう。
無垢フローリング材に使われる木の種類は多く、価格もさまざまです。種類によって強度や風合いが異なるため、適材適所で使い分けることができます。
無垢フローリングに張り替える際は、管理規約や使用細則に定められている遮音性能の基準を満たしているかを確認しましょう。また専有部分の工事は管理組合の承認が必要です。まずは、管理会社に問い合わせをしてみると良いでしょう。
2021年9月掲載
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