スペリア佐屋(愛知県海部郡)
- 建築概要
- 平成11年2月竣工
鉄筋コンクリート造地上11階・塔屋1階建(東館)
鉄筋コンクリート造地上10階(一部8階)・塔屋1階建(南館)
鉄骨造2階建(共用館)
[総戸数]276戸
愛知県海部郡
[事業主]株式会社トウメイハウス- 平成11年2月竣工
管理会社を変更されましたが…。
マンション完成後2年6ヵ月、管理組合を結成してから2年の間、あまりにもめまぐるしい取り組みでした。
当マンションは大型マンションであり多くの人が集まり生活をするわけですが、入居戸数が増えるにつれて、だんだんとマナー違反も目立つようになっていきました。共用廊下やパティオでペットに排泄させたり、駐車場の車路に不法駐車をしたりする人が出てきたのです。ほとんどの入居者が常識を持って生活をしているなかで、マナーを守らない一部の人々のためにイライラの募る日々が続きました。管理員へその旨を伝えても管理会社からは何の返事もなく、管理会社としての顔が見えないままで、入居から半年が過ぎていきました。半年もの間、入居者に対し何の接触もしようとしない管理会社を信用できなくなっていったのが、管理会社変更へと動き始めた最初のきっかけでした。
情報が多様化されてきた今日、インターネットの「マンション管理」のホームページを探せば、かなりの会社を見つけることができます。そういったホームページや新聞広告で、合人社計画研究所に興味を持つことができました。何よりも、「独立系」という言葉が新鮮に響いたのです。
その後、管理会社を変更する案をまとめた冊子を全住戸に配り、総会を経て、今年の6月1日から合人社計画研究所に管理を委託することになりました。
まだ半年の付き合いですが、管理組合への情報提供をより一層深めていただきたいと思っています。特に、本紙のような有力なツールがありますので、今後の取り組みに期待しています。
これまでの組合で多くの取り組みをされているようですが。
前管理会社との葛藤、新管理会社への変更、管理員を減らし組合での直接雇用、携帯電話アンテナの設置、設備保守契約の見直し、災害保険料の一括支払いなどにより、当初より年間1200万円も管理費支出を節減しました。
今期は、その半分の予算を計上し、「安心して生活できるマンション」をテーマに掲げて組合での取り組みを進めてきました。これまでに、完全なオートロックシステムの構築(侵入防止の格子の取り付け、共同玄関の出入扉の改良)や防犯カメラ(16台)の設置を行いました。また、出し入れが困難であった自転車置場もラックを設置し場所を指定したり、自転車置場の出入口の扉を取り替えたり、4ヵ所ある出入口には雨避けのひさしをつけたりしました。
今後はどういったことに取り組まれる予定ですか?
これまでの取り組みでハード面はかなり改善できましたので、今後はソフト面にも力を入れる必要があると考えています。
例えば、自治会で行うクリスマスフェスタや夏祭りなどのコミュニケーション活動の充実や、インターネット使用者に対し「スペリア佐屋メールマガジン」の送信、ホームページの開設も考えたいと思います。
また、当マンションは900人前後が住んでいるので、「阿吽の呼吸」や「情」の気持ちで管理組合を運営するとかえって不公平となり、管理規約、各細則、理事会の決定に基づく運営が大切であると考えています。当管理組合には、現在「動物飼育細則」など10以上の細則がありますが、これでも少ないと思われます。管理規約や各細則の変更や制定も、半年前には理事会にて案を決め、冊子にして全住戸に配布し、質問や意見を集約しています。
プロフィール
2001年12月掲載
- 國田 進さん 61才
(くにた すすむ) 建物管理に関する資格を20程持っており、情報出版社の自社ビルを23年管理のほか、30年以上の建物を管理していた。趣味は、野菜作りや、マンションについての本を書くこと。
(無断転載禁ず)