エンゼルハイム吉原(静岡県富士市)
- 建築概要
- 平成5年10月竣工
鉄骨鉄筋コンクリート造
地上14階建
[総戸数]188戸
静岡県富士市
[事業主]日榮建設工業- 平成5年10月竣工
管理会社変更の際のお話をお聞かせください。
当マンションの管理は、分譲時以来18年間、マンション建設業者系列の管理会社に委託していました。多くの区分所有者は、管理会社を変更することなど思いもつかなかったようです。管理組合の理事も持ち回りで、「次期理事はAさん、Bさん、Cさん、Dさんです」と、管理会社の担当者が総会で指名するありさまでした。また、管理会社との契約は1年ごとの更新でしたが、見直しもされないまま自動継続されていました。
そのような状況に疑問を持った方々が尽力されて、昨年11月の管理組合総会で、管理会社を見直すことを総会で決議することができました。
管理契約更新は4月でしたので、それまでに複数の管理会社に競争入札に参加してもらい、次の管理会社を決めなければなりませんでした。18年間管理を依頼していた前管理会社を含め3社に声をかけ、現状(平成23年度)と同じ内容の管理を委託した場合の見積書を提出してもらいました。その結果、合人社が最も安い見積額でした。
管理組合の臨時総会では、管理委託料の安さから、「安かろう、悪かろう」となってしまうのではないかという意見も出ましたが、「管理会社を変えることに意義がある」、「管理費用が安くなる方が良い」など、合人社を支持する意見がほとんどでした。
また、管理員業務に関しては、「管理会社が変わっても、継続して勤務していただきたい」と私から直接管理員さんにお願いし、快諾を得ていました。管理会社を変えることで、支障が出るのではないかと不安もありましたが、管理員さんに継続して勤務していただけたことで、不安は杞憂に終わりました。
結果として、管理会社変更に伴うトラブルもほとんどなく、管理委託料は以前と比べ、約40%ほど節約できました。その分は、修繕積立金に回すことができています。
理事長になられた際のお話をお聞かせください。
私は当時(現在も)、町内会の監事を務めていました。当マンションでは住民組織としての町内会と、区分所有者を組合員とする管理組合があり、それぞれ独立して活動していました。町内会の方は、東日本大震災の影響で、自主防災活動など活発に行い、住民の関心も高まっていました。一方、管理組合は名ばかりで、全てを前管理会社に丸投げ状態でした。
そこで、2011年の管理組合総会で、管理組合と町内会を統合し、管理組合の中に町内会組織をつくることを提案しました。その提案に多数の方が賛成し、統合することになりました。
それがきっかけとなり、不覚にも理事に選出され、理事による互選で理事長に就任することになりました。
マンション購入についてのお話をお聞かせください。
2000年4月から勤務地が富士市になり、市内のホテルに毎週3泊、週末は千葉の家族の元に帰っていました。ホテル住まいも長期にわたると辛いものがあり、賃貸マンションに移りました。その後、2005年に不動産業者の紹介で、当マンションを購入しました。
人口26万人の富士市の中心市街地にあり、買い物にも、公共交通機関を利用するにも非常に便利で、単身赴任者が住むには適していると考えたためです。海にも山にも近く、日帰り温泉施設も周辺に複数あります。もちろん価格も妥当なものでした。
管理組合で取り組んでいることはありますか。
マンション分譲時からの18年間、前管理会社にほとんど任せ切りで、管理組合としての機能が果たされていない状況でしたので、今年は合人社さんの協力を得て、管理組合としての機能を回復させようとしています。
まずは、管理規約の大幅な見直しを行い、現状に即したものに改定しました。また、駐車場の使用契約も18年間見直していないため、使用権利のない方が駐車場を使用しているのも散見されます。この件についても、現在、調査・見直し中です。
マンション周辺の環境紹介をお願いします。
当マンションは14階建で、富士市の中では高層のマンションです。南には駿河湾、伊豆半島を一望でき、北には霊峰富士山が驚くほど近くに見えます。天気が良い日に、窓から見える富士山は、まるで絵画のようです。
また、マンションの前にはショッピングセンターがあります。以前は製紙工場でしたが、一昨年前の秋にショッピングセンターができました。買い物をするのに便利になりました。
プロフィール
2012年9月掲載
- 深川 嘉洋さん
(ふかがわ よしひろ) 大学教授として、経済学・ファイナンスを教えている。趣味は読書、お酒、ゴルフ(写真は理事会のメンバーと。前列中央が理事長)。
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