マンションの区分所有者ですが、区分には賃借人が住んでいます。当該マンション管理組合の決算報告書を見ると、マンションの全世帯分の自治会費が管理費勘定の中からまとめて支払われています。私はその自治会員ではありません。問題ないのでしょうか。
管理組合は区分所有者が強制加入すべき団体であるのに対し、自治会(町内会)は居住者が任意で加入する団体であり、また、町内会費の支払いは任意に行われるものであるから、全世帯分の自治会費(町内会費を含む)を管理費等から支出することは、適当とは言えないと思われます。
なぜなら、町内会の構成員は、区分所有者に限らず、賃借人等の占有者も含まれ、賃借人等も町内会費を支払うのが通常ですから、区分所有者の債務である管理費等とは異なるものだからです。
国土交通省土地・建設産業局長、同住宅局長名にて発された、2016年のマンション標準管理規約の改正に関する「コメント」においては、「自治会への強制加入や加入希望しない区分所有者からの自治会費の徴収を行わないことを留意すべき」とされ、「主に親睦を目的としたコミュニティ活動(例:一部の者のみが対象の活動経費や飲食の経費等)に係る費用に充当することは問題が多い」とされています。
しかし、区分所有者、管理組合にとって、地域コミュニティに協力していくことは大切なことでもあり、管理組合が町内会に代行して、組合員や賃借人から町内会費を集金することまで否定する必要はないと思われます。
その場合、管理組合の管理費等と自治会との会計を区分する必要があり、理事会などにその点を提起してみてはいかがでしょうか。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2022年11月掲載
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