マンションには、多くの場合、屋外階段が設けてあります。文字通り屋外に面しているために、バルコニーや外廊下と同様に雨が降り込んできます。階段の経年劣化による亀裂も、バルコニーや外廊下と同様に、コンクリートの床に雨水がしみこんで、下階の天井に白い石灰成分のしみを作ってしまいます。
この雨水のしみこみは美観を損ねるだけではなく、放置するとコンクリート内部の鉄筋に錆が発生します。この錆が進行し膨らんでくると、コンクリートの表面の割れ、剥がれとなることがあります。爆裂と呼ばれる状態です。
補修の方法としては、雨水のしみこみを防止しなければなりません。工法として、まず思い浮かぶのが塗膜防水です。塗膜防水は3ミリ程度の厚みがあり、柔らかいので傷がつきやすく、端からめくれてしまうなどの難点があります。
また、防水材ではありませんが、耐久性と経済性の観点からは「塗り床」という材料も多く採用されています。コスト的には高くつきますが、近年、施工例が多いのが階段専用の塩ビシートです。工場生産の階段の形状をした材料を現場で貼るので仕上がりがとてもきれいです。
それぞれのマンションに合った修繕の方法を研究してみてください。
塗り床材で改修した屋外階段
2012年11月掲載
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