多摩川住宅ト号棟団地(東京都調布市)
- 建築概要
- 昭和44年竣工
鉄筋コンクリート造
地上5階建
[総戸数]326戸
東京都調布市
[事業主]東京都住宅供給公社- 昭和44年竣工
管理会社変更の際のお話をお聞かせください。
当マンションは、東京都住宅供給公社の分譲団地で、以前は公社に管理を委託していました。しかし、組合員の高齢化が進み、役員の業務量を減らすことが必要となり、対応できる管理会社を探すことになりました。数社を対象に見積もりを提出してもらい、プレゼンテーションをしていただきました。検討した結果、見積もり金額の安さ、および熱意などから合人社計画研究所に決定しました。
理事長になられた際のお話をお聞かせください。
理事になって現在4年目に入っています。理事長に推薦されたのは3年前の年度最初の理事会でした。理事の任期は規約上2年となっていますが、一度だけ再任が認められており、昨年再任され現在に至っています。高齢化などから理事のなり手がなかなかいないことが関係していると考えていますが、4年は少し長いように感じています。
理事は現在13名で、各階段から選出された専門部員と共に管理業務を行っています。さらに私たちの業務を支えてくれているのが2名の事務員です。交代で週6日間、日常の管理業務に加え、住民のサポート・苦情処理などを行っています。
マンション購入についてのお話をお聞かせください。
二十数年前、職場の同僚の引っ越しの手伝いで、この団地に足を踏み入れ、一目惚れしました。緑地も多く、団地全体がケヤキの巨木に囲まれ、周辺の通りは桜の名所になっています。さらに、すぐ近くには多摩川が流れるという自然環境にも恵まれており、同じ東京でも別天地のように感じたので、住むことに決めました。
マンションで気に入っているところをお聞かせください。
何といっても自然環境が豊かなところです。団地の敷地には四季折々の草花が咲き誇ります。団地内には数多くの児童公園があり、子育てには最適です。私もかつて、子どもと公園のハシゴをして楽しんでいました。
団地のビッグイベントといえば、夏に行われる団地祭りです。今年は46回目で7月の28、29日の両日に開催されました。盆踊りや夜店は、団地内外から多くの住民でにぎわいます。広い団地全体を1日かけて神輿・山車巡行を行います。団地では他にもさまざまなイベントが行われています。それらを進めていくだけで、1年があっという間に過ぎていきます。
また、近くの多摩川では調布市主催の花火大会が毎年開かれます。ベランダから楽しむこともできますが、歩いて数分の多摩川べりの会場で見る花火の迫力には圧倒されます。
管理組合で取り組んでいることはありますか。
多摩川住宅は、全体の敷地面積約49ヘクタール、3880戸あり、賃貸と分譲が半々の構成になっています。築40年を超えたことから建て替えの動きがあり、それに向けて多摩川住宅の新たなまちづくりの指針等の作成を関係自治体と共に行っています。その中の一単位会であるト号棟管理組合としても調査・研究の真っ最中です。住民の意見をまとめる一方、中央との意思疎通を図るため担当役員は大忙しです。
また、今年度決定された事業計画として耐震診断を行っています。調布市の助成を受け、今年度いっぱいかけて診断を行うことになっています。この結果は、ト号棟の建て替え問題を考える上で重要な資料になると考えています。
高齢化が進んだ管理組合の課題は山積みです。ついのすみかと考えている住民にとって、それを阻む要因が多数転がっています。大変ではありますが、自分たちの団地を改善するため、現役員はやりがいを感じて頑張っています。
マンション周辺の環境紹介をお願いします。
調布市は、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の放送で全国に知られるようになりましたが、緑地が多い割には都心に近いことから、住みやすい地域です。中でも多摩川住宅がある地域は、名の通り自然豊かな多摩川が流れており、環境に恵まれ、他の住宅地と比べると気温も何度か低いのではないかと感じています。
その昔、この辺りは映画の街と言われ、今でも日活や大映の撮影所があります。来年は国体が開かれ、メーン会場として近くにあるスタジアムが使われます。今から開催を楽しみにしています。
プロフィール
2012年10月掲載
- 伊藤 清さん 63歳
(いとう きよし) 社会福祉法人の病院に勤めている。
調布市総合体育館のトレーニング室で体づくりをしており、週2回を目標にこれからも続けていきたいと考えている。マンション管理士および2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得している。妻、長男、長女の4人家族。
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