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グリーンコーディネーター/アガタトモコさん

グリーンコーディネーター/アガタトモコ
「緑の植物は、かけがえのないパートナー」
Profile

アガタトモコ/グリーンコーディネーター
1963年東京生まれ。WACOAインテリアスクール グリーンコーディネーター科卒業。1997年よりフリーランス。「庭やバルコニーのデザイン設計」「グリーンコーディネート」を手がけるかたわら、雑誌や WEB、セミナーなどで、植物を楽しむライフスタイル情報を紹介。現在、FM地方ラジオ局ガーデニング番組「GREENTERIOR」レギュラー出演中。
ホームページ: http://www.agata-tomoko.com



緑と人間の関わり

 どうして、地球はいつも「新鮮な空気」に包まれていると思いますか?そうです、答えはもちろん「植物がある」から。ご存知のとおり、植物は、光合成することで、二酸化炭素を吸収しきれいな酸素を放出しています。

 もしも、植物が酸素を補給しなかったら、人間や動物は、あっという間に、大気中の酸素を使い果たしてしまうそうです。毎日呼吸できるのは、実は「緑の植物たち」のおかげなんですね。

 人間は、酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出します。植物は、その二酸化炭素を取り込んで、浄化した酸素を吐き出します。まるで、呼吸のキャッチボール。見えないけれど、毎日人間と植物はつながっています。

 植物が近くにあると、なんとなくホッとしませんか?それは、実際に「脳内のアルファ波が増える」からだそうです。アルファ波とは、心身ともにリラックスしたときに出る脳波。人間は、「緑の植物」を見ると、生理的な反応として「体の緊張をゆるめ、脳をリラックスさせる」そうです。

 考えてみると、植物は、人間が「生きるために必要なもの」を何でも提供してくれますね。例えば、栄養ある「食べ物」、「薬」の原料、綿や麻など「衣服」になる繊維、家をつくる「建築資材」など…。緑を見て心なごむのは、人間のDNAにすりこまれた「植物があれば安心!」という太古の記憶のせいなのかもしれませんね。

グリーンコーディネーターになったきっかけ

「ベランダの坪庭」全景。デザイン施工:アガタトモコ 写真:鈴木愛子

「ベランダの坪庭」全景。
デザイン施工:アガタトモコ 写真:鈴木愛子

 きっかけは、15年ほど前、ある海外旅行中に起きた海の事故です。大きなショックを受け、精神的なストレスを抱えました。そんなとき、私を癒してくれたのが、ふと行った森のキャンプ場の「緑」だったのです。

 木々に囲まれて、ボーッとしていると、心の傷口に優しく手をあててもらっているようでした。今でも忘れられない感覚です。まわりの「緑」に感謝したいと思ったとき、それら「草木の名前」をほとんど知らない自分に気付きました。思えば、いつもそばにあったのに「ありがとう」を言いたくても、名前も知らないもどかしさ。その後、私は勤めていたリゾート関連の会社を辞め、専門の学校に通い、本格的に植物の勉強を始めました。

グリーンコーディネーターとは?

ほのかなライトアップにより、水面のきらめきや葉陰のもようを楽しめる。

ほのかなライトアップにより、
水面のきらめきや葉陰のもようを
楽しめる。


 庭やバルコニーのガーデンデザインをしたり、インテリアグリーンのスタイリングをする仕事です。構造物や方位による日照、風、温度など、現場の「環境に合う植物」を選び、鉢や資材、照明などをトータルにコーディネートします。空間の目的、テイスト、ライフスタイル、動線、メンテナンス、植物が育ったときの将来像などを、考慮することも大切な点です。

 施主さまからの「ベランダでお月見をしました」「かわいい実がなりました」など楽しそうなメールを拝見するのは、本当にうれしいことです。何かと皆さま忙しい毎日ですが、少しでも、自然や季節を身近に感じながらゆったり暮らす、そのためのお手伝いができたらいいなと思っています。

グリーンコーディネーターの仕事

青銅色の水鉢に、ウォーターレタスを浮かべて、苔をアレンジ。

青銅色の水鉢に、
ウォーターレタスを浮かべて、苔をアレンジ。

モミジの鉢植えと、ハツユキカズラやコクリュウなどの寄せ植え。

モミジの鉢植えと、
ハツユキカズラやコクリュウなどの寄せ植え。




 まず、メールなどでおおまかなご要望をうかがったあと、「現場調査」に出かけ、「ご希望のヒヤリング」を行います。現場やご予算、お好みに合わせて「プランニング」をし、50分の1や100分の1といった縮尺で、「平面図」を起こします。さらに、植物や資材の写真をコラージュするなど、イメージが分かる「補足資料」も作成し、「プレゼンテーション」を行います。  「プラン調整」をして、「契約」を交わしたら、「材料の手配」。それから、「施工スタッフと打ち合わせ」をして、「運搬」、「搬入」、「施工」です。施工中は、職人さんたちと協力して、デザイン図面どおり仕上がるよう「現場監理」を行います。もちろん、植物を植え込む「植栽作業」もします。

地球温暖化防止のためにできること

 植物と身近に関わっていると、気候の変動を肌で感じます。私たち人間が出す「二酸化炭素(CO2)」は、植物たちが処理しきれないほど増えてしまい、年々地球を暑くしています。いつまでもサクラが咲く美しい国であるように、冷暖房の設定温度を控えめにする、アイドリングを止めるなど、少しずつでも、みんなで協力していけたらいいなと思っています。

 各家庭の小さな植物だって、たくさん集まれば、都市の気温を下げるかもしれない。ガーデニングを楽しむ家庭の子どもたちは、緑を身近に感じることで、未来の地球環境を考える人になるかもしれない。そんな思いで、微力ながらお役に立てるよう、これからもがんばっていきたいと思います。



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