編集部からのご回答
用語・用例
HEMSとは
ニュースで「HEMS」という言葉を耳にしたのですが、HEMSとはどのようなものですか。
HEMSとは、「ホーム・エネルギー・マネジメント・システム」の略称です。
家庭で使用される家電製品などをネットワークでつなぎ、どこでどれだけのエネルギーを使っているか「見える化」することによって、家庭全体の省エネ対策のポイントを浮き上がらせ、電力の供給を自動的に制御するシステムです。
例えば、液晶モニターのついた操作パネルをダイニングキッチンに設置し、家にある家電機器・給湯機器のエネルギー使用量や、二酸化炭素の排出量、それぞれの部屋の温度をリアルタイムで表示したりすることができるので、住人への省エネルギーの意識づけにつながるでしょう。
また、ネットワークを利用した家電機器の遠隔操作も可能で、室内の人数に応じてエアコンの温度を制御するなど、エネルギー消費量を抑えることができます。
現状ではシステム導入コストが高額であること、メーカーごとにシステムが異なるなどの問題があり、低コスト化と画一システムの開発などが課題とされていますが、新たな省エネシステムとしてのHEMSには、多方面から高い期待が寄せられています。
(2012年2月掲載)
原状回復費用とは
マンションを借りる際、不動産業者から敷金が必要だと説明を受けました。敷金は退去時の原状回復費用に充てるそうなのですが、原状回復費用とは何でしょうか?
原状回復費用は、借りていた部屋を退去する際、部屋を入居時と同等の状態に回復させるために必要な費用をいいます。退去時の部屋を入居時と同等の状態に回復させる行為を原状回復義務といい、これは賃借人の義務となるため原状回復費用も賃借人の負担となります。
原状回復義務を負わなければいけない事由として、
①賃借人の『責めに帰すべき事由』により毀損した場合(不注意、管理方法や使用方法が悪いなど)
②家族や同居人、来客などが不注意によって毀損した場合
などが挙げられます。ただし、経年劣化など当然に生じうる消耗や汚損については原状回復義務を負う必要はありません。
そのため、例えば「畳などにたばこの焦げ跡をつけた場合」は前述の事由に該当し、賃借人は畳を張り替えるなどの原状回復義務を負います。ただし、実際には大家さんや不動産などの所有者が張り替えることが多いため、原状回復費用として敷金を徴収していることになります。
(2011年10月掲載)
ビオトープとは
最近よく聞く「ビオトープ」とは何ですか。教えてください。
ビオトープとは、「生き物(Bio)がありのままに生息活動する場所(Top)」という意味のドイツ語です。つまり、雑木林や草原、川や池などもビオトープです。
都市化で失われた自然環境を取り戻そうという流れのなか、まちづくりのさまざまな場面でビオトープの整備が進んでいます。身近なところでは、学校の校庭や、ビルの屋上などの場所を利用してビオトープが誕生しています。最近では、ビオトープが備え付けられているマンションもあります。ベランダでスイレンの鉢を育てたり、室内に水槽を設置するなど、自宅でも気軽にビオトープを楽しめますので、ぜひチャレンジしてみてください。
(2011年9月掲載)
太陽光マンションとは
太陽光マンションとは、どのようなものですか。
太陽光マンションとは、マンションの最上部分に太陽光発電設備を設置したマンションのことを指します。地球温暖化や省エネが叫ばれる今日、注目を浴びるようになりました。
太陽光発電設備を設置し、発電した電力を各戸へ供給できるようにすれば、入居者は光熱費を低く抑えることができます。分譲マンションの場合、各戸へ供給する以外に、マンションの共用電力に充てることもできます。そうすることにより共用電力の光熱費を節減できるため、管理費を低く設定できます。
その一方で、設置するマンションの規模などにより異なるものの、太陽光発電設備の設置には、たくさんの費用が掛かります。しかし現在、環境省が太陽光設備の設置を奨励しているため、補助金が国から支給されます。
(2011年9月掲載)