編集部からのご回答
用語・用例
防犯モデルマンションとは
防犯モデルマンションとはどのようなものでしょうか?
防犯モデルマンションとは、マンションにおける防犯環境が整備され、防犯上犯罪に遭いにくい構造、設備の基準を満たしていると認められたマンションのことを言います。警察庁と国土交通省から示された「防犯に配慮した共同住宅の設計指針」に基づき、各都道府県が基準を定め、防犯協会や防犯設備士協会が認定をしています。
主な認定基準としては、
・外部から建物内に進入しにくい構造である。
・共用部分の見通しを確保した構造である。
・エレベーター内に防犯カメラや非常通報装置などの防犯設備がある。
・駐車場などの明るさの確保など、盗難防止設備がある。
・ピッキングが困難な錠を設置してある。
などがあります。
申請は主に、事業主が「防犯の優れたマンション」として販売するために、行われることが多いようです。
(2006年4月掲載)
MDFとは何でしょうか。
駐輪場にMDFと書かれたボックスがあるのですが、これは何でしょうか。
MDFとはMain Distributing Frameの略で、数多くの電話線をマンション内に引くときに、電話会社側から引いてきた電話線の束をマンション内の各住戸に配線するための中継となる設備のことをいい、主配線盤とも呼ばれます。雨ざらしにならないように屋根付きの駐輪場の中や管理員室に設置されていることが多いようです。
以前は、NTT以外の通信事業者はMDFへの直接接続はできませんでしたが、現在は、NTT以外の通信事業者にも解放され、ADSL接続サービスなどが提供されています。

(2006年4月掲載)
マンション表示に「2LDK+S」とありますが、「S」とは何ですか?
マンションの表示で「2LDK+S」という表示を見かけました。この「S」とは何ですか?
建築基準法において「居室の条件」として
●採光に有効な窓の面積が部屋の面積の7分の1以上あること
●部屋の天井の高さが2.1メートル以上あること
●換気に必要な部分の面積が床面積の20分の1以上あること
が定められており、これらの条件を満たしていないものは今まで納戸と呼ばれていました。
その中でも窓の面積が不足し、有効な採光がとられていないだけのものを「サービスルーム」と呼び、広告などでは「S」と表示しているようです。
なお、サービスルームは建築基準法上の居室条件は満たしていませんが、使用方法について制限はありませんので、自由に使うことができ、一般的には寝室や書斎、物置などに使われているようです。
(2006年1月掲載)
光触媒とはどういうものでしょうか。
内壁や窓ガラスなどに光触媒コーティングすると、脱臭作用などで部屋を清潔に保つことができると聞いたのですが、光触媒とはどういうものでしょうか。
光触媒とは光で働く触媒(触媒とは、それ自身は変化しないが他の物質の化学反応速度を速めたり、遅くしたりする物質)のことで、これでコーティングされたものには、消臭、抗菌、防汚、防カビ、ホルムアルデヒドの分解作用などの効果を持たせることができます。
蛍光灯・電灯などの弱い光でも、触媒が作用するため効果を得ることができます。汚れの程度がひどい場合には、弱い光では対応しきれなくなります。
しかし、光触媒といえども、きちんと日常清掃を行い、光触媒は補助的な役割として捉えておいたほうがいいでしょう。
(2005年12月掲載)
コレクティブ住宅とはどのようなものでしょうか?
マンションのスタイルとして、コレクティブ(collective)住宅というものがあると聞きました。これはどのようなものでしょうか?
コレクティブ住宅とは、居住者それぞれが独立した部屋で暮らしながら、食堂や居間、応接室などを共有し合う集合住宅のことをいいます。私生活の領域とは別に共用空間を設けることで、プライバシーを大切にしつつも、他者と関わりを持ち、楽しみのある生活を過ごせます。
現在は、阪神・淡路大震災後の公的住宅に採用されているケースなどがありますが、分譲のマンション形態としては、まだあまりないようです。
しかし、近年は核家族化や高齢化が進み、独居の高齢者が増えており、老人ホームではなく高齢者が共同で生活できるマンションとして、取り上げられることが多くなっており、今後分譲マンションとしての形態も増えるかもしれません。
(2005年11月掲載)