LABV(Local Asset Backed Vehicle)は、地方自治体などが保有する土地や公共施設などの資産と民間部門のパートナーが有する資金・ノウハウを組み合わせ、地域に基づいた再生・開発・更新・資産の包括的な管理などの目的を達成するために組織される事業体です。
この事業体は公共部門と民間部門のパートナーシップにおいて官民の権限や利益、責任を共有するジョイントベンチャーの形態をとっているという特徴を有しています。
また、その事業体で行った事業から得た利益は再び次のプロジェクトに再投資されるため、自立した持続的な開発が行われます。
このような性質からLABVは都市における面的な再開発が特に期待されています。
このLABV手法を用いた再整備は国内では本プロジェクトが初めての取り組みとなります。
山陽小野田市は所有する築40年となる商工センターの再整備に際し、近接地で築60年となる店舗の建替えを検討していた山口銀行と商工センター内に事務所を構える小野田商工会議所を加えた3者で連携についての協議を開始しました。
単なる拠点の開発に留めることなく、地域課題の解決に資する拠点開発の検討が必要ではないかとの共通認識のもと、LABV手法を活用した事業展開により、地域の賑わいの再創出を目指します。
商工センター跡地には、市、小野田商工会議所、山口銀行の施設再整備に加えて、山口東京理科大学の学生寮、交流広場、民間テナント等も合わせた複合施設として整備し、施設を「Aスクエア」と命名しました。中期的には他の市有地も活用した連鎖的な事業を生み出すことにより居住・交流人口の増加やまちに活気を生み出すことを実現していきます。