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文化起業家/藤田 志穂さん

藤田 志穂さん
「若者に農業を知るキッカケを」
Profile

藤田 志穂さん/文化起業家
千葉県出身。1985年生まれ。高校卒業後、ギャルのイメージを一新させる「ギャル革命」を掲げ、19歳で起業。ギャルの特性を生かしたマーケティング会社を設立。2008年12月末に社長業を退任、現在は高校生の夢を応援する食の甲子園「ご当地!絶品うまいもん甲子園」を農林水産省と企画し、全国の高校生との交流を通じて、人材育成や地域活性化を行っている。
http://www.o-gr.net/nogal/index.html


 19歳のときに立ち上げたマーケティング会社の社長を2008年に辞めて、翌年から「若者が食や農業に興味を持つキッカケを作る」をコンセプトに、今まで食や農業に興味のなかった若者や持てなかった若者に対して、少しでも多くの入り口を作ろうと思い「ノギャル(農業をするギャル)プロジェクト」という活動を始めました。

EDWINと共同で開発したイケてる作業着で稲刈り
EDWINと共同で開発したイケてる作業着で稲刈り

 まず、最初に始めたのは「シブヤ米」というプロジェクトでした。このお米は秋田県の大潟村で作ったお米です。では、なぜ「シブヤ米」というのだと思いますか?私は、若者に興味を持ってもらったり、知ってもらうためには、若者が興味のあるものと結びつけなくてはいけないと思っていました。なので、若者が集まる街の渋谷の象徴ともいえるハチ公の出身地である秋田県大潟村で活動を始め、作ったのが「シブヤ米」です。

野菜などの収穫体験の少ないギャルママを対象とした収穫体験ツアー
野菜などの収穫体験の少ないギャルママを対象とした収穫体験ツアー

 若者といえばファッションは外せないと思い、EDWINとコラボをしてオシャレな作業着をプロデュースしました。その他にも、ギャルやギャルママと子ども限定の野菜の収穫体験ツアーetc…。

 今まで興味が0だった若者に向けて、興味が1になるような活動をしてきました。そんな活動を重ねていくうちに、「実家の農家を継ぎます」や「農業にチャレンジしてみようと思いました」といった声が聞こえてきました。さらに、これからの日本の農業を支える人たちは誰だろうかと考えるようになり、そんな中で出会ったのが農業高校の生徒たちでした。

日本の第一次産業の未来を担う高校生たちと
日本の第一次産業の未来を担う高校生たちと

 あるテレビ番組の中で、農業高校の皆さんと農業体験をしたり、商品開発をする機会がありました。その時に、農業高校の皆さんと半年近く活動したんですが、最初はとてもシャイな生徒ばかりでした。ですが、会う回数が増える度にどんどん自分たちの意見を言ってくれるようになり、農業に対しての考えや食に対しての意識の高さなどに驚きました。そして、何よりもその一つ一つの作業に対して、真っすぐ一生懸命に頑張る姿を見て、本当に心が打たれました。「自分が高校生のころ、こんなに真剣に考えることがあっただろうか。そして、こんなに精いっぱいに頑張れていただろうか」と。それとともに、これからの第一次産業を担っていくであろう農業高校の皆さんの頑張っている姿を、もっと世の中の人たちに知ってもらいたいと思いました。

 そのときに「ご当地!絶品うまいもん甲子園」を立ち上げたのです。これは、全国の農業、水産、商業系の高校生を対象に、地元のご当地食材を使って、高校生ならではのアイデアでオリジナルメニューを考えてもらう食の企画です。そして「若者が食べたくなるご当地食材を使った絶品グルメ」というテーマに沿って、そのメニューについてのプレゼンも行いながら競い合い、頂点を目指します。

 このうまいもん甲子園を通じて「夢の舞台の創造」「人材育成」「地域活性化」を目指し、高校生たちが日本を元気にすることを目標としています。

うまいもん甲子園でオリジナルメニューの調理中
うまいもん甲子園でオリジナルメニューの調理中

 応募してくれる生徒は、出身県のブランド力を高めたい、学校の入学希望者が少ないと廃校になってしまうので、うまいもん甲子園に出て入学希望者を増やしたい、地元にはファストフード店がなくハンバーガーを食べる機会がないので、自分たちでハンバーガーを作りました、とさまざまな動機を持っています。

 そして、自分たちが考えたオリジナルメニューのプレゼンもパワーポイントにするだけでなく、音楽を流してみたり、紙芝居や演劇などの要素を加え、さまざまな工夫が施されていました。毎日、放課後の体育館でプレゼンの練習をしたチームもいたそうです。

 若者の田舎離れなんて言われたりもしますが、こうやって地元を盛り上げようとしている若者がいることを知ってもらい、そして、こういった若者が頑張ることのできる環境をつくっていきながら、若者のパワーで日本を元気にしていきたいと思っています。



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