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NPO法人ArrowArrow代表理事/堀江 由香里さん

堀江 由香里さん
「選びたい未来を選択できる社会に」
Profile

堀江 由香里さん/ArrowArrow代表理事
人材業界のベンチャー企業で採用や内定者・新入社員研修などを担当後、2008年にNPO法人フローレンスに転職。事業部長などを経て「子育てや介護等に左右されずに働くことができる社会」を創るべく、10年にNPO法人ArrowArrow設立。12年1月より日本ワーク/ライフ・バランス研究会事務局長、12年3月より国分寺市子育て・子育ちいきいき計画推進協議会委員に就任。
http://arrowarrow.org


 NPO法人ArrowArrowは、「子育てや介護等の理由に左右されない、選択肢溢れる社会の創造」を目指して、活動をしています。

 「内定をもらったのだけど、結婚した後、仕事を続けられなさそうだから諦める」。この言葉は、就職活動中の友人から聞いた言葉です。自分が希望している業界、職種ではあるけれど、その会社では女性社員が全員寿退社で辞めていくのだそう。

 彼女をはじめ、就職活動中の友人や就業している先輩女性の話を聞き、調べていくと、妊娠・出産を機に6割以上の女性が退職を余儀なくされている現状を知りました。「このままではいけない」と、問題に向き合いたいと思うようになりました。

 「子育てと仕事のどちらかではなく、どちらも、と当たり前に言うことができる社会にしたい」。その思いは日を重ねるごとに強くなり、いろいろ考えた結果、私の考えは決まりました。「ないなら、創ればいい」。それが、ArrowArrowを創ろうと思ったきっかけです。

運営している中小企業ワークスタイル研究会の様子
運営している中小企業ワークスタイル研究会の様子

 ArrowArrowは、中小企業向けに「子育てや介護等のライフイベントを抱えている女性でも成果を出せる働き方」を実現するためのお手伝いをしています。

 中小企業は、大企業に比べ、社員一人一人が抱えている業務量や責任範囲も多く、一人でも欠けてしまうことが大きな痛手となります。そんな中、せっかく仕事を覚えて成果が出せるようになった女性が妊娠や出産で辞めてしまうと、業務を遂行できる社員が減るだけでなく、新しい社員の教育に既存社員が時間を使わねばならず、さらに企業の負担が増えていきます。これではいつまでたっても、企業のノウハウは蓄積されず、社員は疲弊していく一方です。ArrowArrowは、そんな企業に向けて、短時間勤務でも成果が出せる働き方や、産育休取得前の職種での復帰(現職復帰)が可能な働き方を提案、実現することで、経営戦略として女性社員を活用できる企業を増やしていきたいと考えています。実際、導入した企業の中には、残業が減り、女性社員が新規事業の立ち上げメンバーに選出されるというケースも出てきました。

個人向けキャリア講座「生き方デザイン学」の様子
個人向けキャリア講座「生き方デザイン学」の様子

 また、企業だけでなく、ライフイベント前後の女性個人のキャリアを応援する活動も同時に実施しています。自分が勤めている会社に子育て中の女性社員がいない場合、ロールモデルを見つけづらく、自分のキャリアにも消極的になってしまうケースが少なくありません。そういった女性に対して、ArrowArrowはさまざまな働き方や価値観を知ることができる場を用意しています。自分の企業にロールモデルがいなくても、ArrowArrowのコミュニティーに参加することで、さまざまな方の経験を元に自分がキャリアを構築するために何をすればいいのか、具体的な解決策が見えてくるのです。ArrowArrowのコミュニティーに参加した女性が自分の企業をもっと良くしたい!と、企業で働きやすい組織創りのプロジェクトを作ったケースもあります。

 「長く働かないと成果は出ない」

 そういった価値観は、少子高齢化が進み、労働人口がどんどん減る今後の日本社会において、ライフイベントを抱える女性だけでなく、男性にもさらなる負担をかけます。短時間勤務の女性が成果を挙げられる働き方は、女性だけではなく男性にとっても取り入れていくべき視点であることは明確です。

 そういった成功事例が増えていくことで、子育てや介護に関わる男女が働き続けられる環境を創り出し、自分の選びたい未来を選択できる社会を実現していきたいと思っています。



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