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紅茶研究家/スチュワード 麻子さん

スチュワード 麻子さん
「紅茶に囲まれた英国での暮らし」
Profile

スチュワード 麻子さん/紅茶研究家
日本紅茶協会認定シニア・ティー・インストラクター。ロンドンの紅茶会社にてティーテイスターとして研修し、ロンドンで紅茶スクール主宰。日本へは年2回、東京、京都ほかで講演、イベントを行う。自社ブランド紅茶Infuse Tea代表。著書「英国カントリー とっておきのティープレイスへ」など計3冊。(いずれも河出書房新社)
http://www.infuse-tea.co.uk



 「紅茶の国」と称される英国で、紅茶の仕事に携わるようになってすでに14年を迎えます。

 紅茶を日常的に飲むようになったのは、父の最初の赴任先、オーストラリアの中でも特に英国カラーが強いメルボルンに家族が移ってからでした。

 その後、日本航空に入社して世界各国を回るうちに、お茶が多くの国で飲まれていることに気づきました。お茶は日常的に飲まれながらも、儀式性があり、日本の茶道、中国や台湾の工夫茶、モロッコのミントティー、英国のアフタヌーンティー、トルコのチャイなど、飲み方、器、作法などが文化として継承されています。

 英国人の夫と結婚後、日本紅茶協会のティーインストラクター資格を取ったのはそんな理由からでした。ところが英国には紅茶の教室が皆無で、英国紅茶協会からの紹介でロンドンのティーテイスティング会社で数年研修しました。その後、紅茶スクール「Infuse School of English Tea」を立ち上げ、一時期は本当に学校並みの規模で毎日授業をしていましたが、雑誌や書籍の執筆などが忙しくなり、サロンスタイルで12名までの形に変えて現在に至ります。

自宅でのレッスンではテイスティング実習も
自宅でのレッスンではテイスティング実習も
英国のマナーハウスでの講演
英国のマナーハウスでの講演

 テイスター研修は非常に有益であっただけでなく、英国紅茶業界の多くの人たちとのコネクションができたのが大きな収穫でした。

 英国は紅茶の個人消費が世界第2位という大量消費国ではありますが、業界はそれほど大きくはなく、一度受け入れられると、みんなが親切にしてくれました。特に、紅茶研究家のジェーン・ペティグリューさんとは紅茶産地であるインド、中国、マレーシア、チベット、台湾などで30近くの茶園を視察旅行するほど親しい友人となり、英国の紅茶会社「ウィタード」のチーフ・ブレンダーのジャイルス・ヒルトンさんからは、紅茶をブレンドする技術を学びました。

 それを生かして、今では30種類以上になる自社ブランド紅茶「インフューズ・ティー」を作りあげました。日本でもよく雑誌に紹介される英国のパティスリーシェフのウィリアム・カーリーさんがお菓子やチョコレートの材料としてや、ティールームで使っていただいています。ほかに、ロンドン三越で常時販売しています。

 書籍3冊はすべて河出書房新社から出版しました。最も最近の本は『英国スタイルで楽しむ紅茶 ティータイムのある暮らし』で、英国で紅茶と共に働き、暮らしてきた中で学んだことを、美しい写真と共に紹介しています。書くことは好きなので、これからも続けたいと思っています。

 毎日の生活の中心となるティースクール、5回ずつ3コース制の授業では淹れ方だけでなく、英国式のティーテーブルのセッティングやマナー、アンティークの茶道具などについても学んでいただきます。紅茶とお菓子は切り離せない関係ですので、英国の大学でパティスリーシェフの資格も取り、英国菓子も教えています。

 NHKエデュケーショナルの「極める 紅茶学」の第4回目(6月27日放映)に出演したのも良い経験でした。

 なお、紅茶は日本では京都高島屋2階のティールーム「ばらの木」で提供、販売しています。10月に開かれる日本橋三越本店「英国フェア」でも販売し、私も出向いてトークショーなどを行う予定です。英国、または紅茶に興味がある方は、ぜひおいでいただければと思います。

台湾の烏龍茶工場で
台湾の烏龍茶工場で
インド・コルカタのティーブローカーでテイスティング
インド・コルカタのティーブローカーでテイスティング
インド・ダージリンの茶園で
インド・ダージリンの茶園で


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