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トールペインター/土橋 まゆみさん

トールペインター/土橋 まゆみさん
「トールペイントで自立」
Profile

土橋 まゆみ/トールペインター
1996年トールペイントを始める。1997年ペイントクラフト賞で初の入選。その後国内外のトールペイントコンテストに入選多数。トールペイントにとどまらず、絵画、照明、壁絵、着物のデザイナーなどとして、幅広く活動中。アトリエ「青い月」、マユミフォークアート倶楽部主宰。その他、華道、着付けの講師。
http://japantole.com



ジャパントール。日本古来の着物の柄、重箱、印籠などの意匠を取り入れ、現代調にしたオリジナルデザイン

ジャパントール。日本古来の着物の柄、
重箱、印籠などの意匠を取り入れ、
現代調にしたオリジナルデザイン

 トールペイントは、15世紀終わり頃のヨーロッパで、ブリキの小物などに絵を描いていたことが始まりです。その後、古くなった家具や壁、キッチン用品、木の靴などを装飾して、リサイクル活用するための技術として発展してきました。やがて移民とともにアメリカに伝わり、30年程前日本に入ってきました。現在は日本をはじめ、台湾や中国でも人気のクラフトになっています。

 トールペイントは手本の絵をトレースし、木や布の素材に転写して、アクリル絵の具を少量の水で薄めたものを、塗り絵の要領で下塗りします。

 トールペイントの技法は大きく分けて2通りあります。1つは、平筆という幅が広い筆の片側に、絵の具を3分の1程度付け、パレット上で何度か動かしボカシを作ってから、ハイライト(明)、シェード(暗)を入れて、絵に深みを持たせるように描く技法です。

「小花模様」瀬戸内寂聴プロデュース仏壇「魂手箱」の 絵付けも手掛ける

「小花模様」瀬戸内寂聴プロデュース仏壇
「魂手箱」の 絵付けも手掛ける

 もう1つは、丸筆に絵の具を2色、または3色付けて、そのままグラデーションが出るように描く技法です。

 絵の具や技法の使い方で、油絵風にも水彩画風にも描くことができるトールペイントは、用途の広いクラフトといえます。

 トールペイントは手本を目の前にして写すことから始めるので、初心者の人も基本をマスターすれば、身近なものに絵を簡単に描いて楽しむことができます。そして、材料も安価で、手軽に始めることができます。

教室風景(アトリエ「青い月」世田谷教室)

教室風景(アトリエ「青い月」世田谷教室)

個人宅の壁に

個人宅の壁にを

 私がトールペイントを始めるキッカケは、14年前の中学生の息子の文化祭。トールペイントが描かれたお盆に出合い、「こんなステキな絵が描けたらいいな」という好奇心から始まりました。その時は、子どもも手が掛からなくなっていたので、チャンスと思い、すぐ教室を探して週3、4日も講習を受けたものでした。幼い頃から絵を描くのが大好きだったので、それはもう楽しくて、楽しくて。家でも毎日トールペイントを描いていました。その結果、なんと1年余りで教室を立ち上げることができたのです。元来負けず嫌いの性格もあり、自分の力を試したくて、あらゆるコンテストに応募しました。コンテストは、オリジナルのアイディア勝負です。アイディアが浮かばない時は辛く苦しく、頭を抱えることもありましたが、徹夜で考えて絵を描き続け、ついにグランプリを取るまでになりました。

レストランの壁に絵付け(目白スペイン・バル)

レストランの壁に絵付け
(目白スペイン・バル)


 幸運にも、その努力が雑誌の掲載や、レストラン、マンションの壁や照明の絵付けの仕事につながりました。現在、3カ所で定期的に教室を開き、全国のセミナーでも講師として働くようになり、たくさんの生徒に囲まれ、充実した毎日を送っています。

 そして何よりうれしいことは、子どもたちから「仕事しているお母さんは、生き生きとしてキレイ」と言われたり、主人から「締め切りがあるのはプロの仕事」と言われたりすることです。母でもなく妻でもなく、1人の女性として認められていることが何より幸せです。これからもプロとして成長するため、あらゆることに興味を持ってチャレンジしていきます。






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