Wendy-Net トップページ > Woman > Back Number > ワイヤーワークアーチスト/中島 郁子さん

Woman

BackNumber

ワイヤーワークアーチスト/中島 郁子さん

ワイヤーワークアーチスト/中島 郁子
「ワイヤークラフトのススメ」
Profile

中島 郁子/ ワイヤーワークアーチスト
東京藝術大学大学院デザイン科修了。ワイヤーワークアーチストとして、作品制作・書籍執筆・ワークショップ開催・関連商品開発など、精力的に活動中。「ワイヤー雑貨とアクセサリー」、「ワイヤー&ビーズ」(祥伝社)、「針金細工」(文渓堂)ほか著書多数。グッドデザイン賞受賞「ワイヤークラフトペンチ&ニッパ」(スリーピークス技研)。
HP: http://www.wirefactory.com/



 普段の生活の中で、こんなことが気になりませんか?「新居に引っ越したら今までの家具が合わず、おかしな隙間だらけ」「ほしいデザイン(機能)があるのに売っていない」。そんなあなたのお悩み解決に、ワイヤークラフトが大活躍してくれます。

 ワイヤークラフトは、身近な針金素材を使って生活雑貨などを作る、世界各地で古くから親しまれてきた工芸技法です。「曲げる」「組み立てる」「編む」などの技法を組み合わせて、さまざまな作品を作ります。

 ワイヤークラフトには、ほかのクラフトにはない、とても面白い特長があります。アクセサリーのような小さなものから、ラックなど大型収納まで、非常に広い範囲のサイズや機能で作品を作れることです。デザインテイストもお好み次第。ワイヤーの色や太さを変える、飾りを増減するなどの工夫で、カントリー調からモダンデザインまで全く違う雰囲気になります。

 作品サイズを自由自在に設定できることも大きな魅力です。既製品では大きさを合わせにくい場面に、手作りワイヤー雑貨はいかがでしょうか?

工具と材料:(左上から)ごみ袋・アルミワイヤー・ラジオペンチ・ニッパ

工具と材料:(左上から)ごみ袋・
アルミワイヤー・ラジオペンチ・ニッパ

(一例)
・ほんの少しの空間しかない冷蔵庫の脇に、レシートやレシピカードを入れるラックを作り、吸盤で取り付ける。
・お気に入りの大型ストールに、サイズを合わせたフックを作る。
・捨てるにはもったいないおしゃれな空きビンにワイヤーとビーズを巻き付けて、フラワーベースとして再利用。
・大きさがバラバラな洗った後の食品トレイを、上手に干すためのサイズ別ハンガー。
・どこにも売っていないオリジナルデザインの照明器具。

 このようにワイヤークラフトテクニックを使えば、無駄だと思い込んでいた隙間やグッズが便利に大変身。既製品にはない機能を持たせることも得意です。あなたの「ほしい」さえあればアイデアは無限です。

 それでは必要な材料と工具についてご紹介しましょう。すべてお近くのホームセンター、または大型手芸店で入手が可能です。

フック:手作りカーテンにサイズを合わせて

フック:手作りカーテンにサイズを合わせて

フェイクポット:<br />どこにも売っていないデザインで

フェイクポット:
どこにも売っていないデザインで

カードスタンド:たった1本の針金から

カードスタンド:たった1本の針金から


 ワイヤーは、やわらかくて作業がしやすいアルミワイヤーがおすすめです。錆びにくいため水まわりにも使えます。太さは1.0〜3.0mmが一般的で、太いワイヤーは枠組みに、細いものは飾りに使います。シルバーがアルミ本来の色で、ブラウンなど色味はワイヤー表面を染め付けています。

 作業に慣れてきたら硬い針金(なまし鉄線)や銅線、真鍮線などもお試しください。より丈夫な作品に仕上がります。  工具はラジオペンチとニッパーを主に使います。

 ラジオペンチとは先端が細長いペンチの通称。1本で「切る」「曲げる」「組み立てる」など、ほとんどの作業が可能です。雑貨作りには、必ず滑りにくい「先端刻み付き」を用意してください。

 ニッパーは切る専用の工具で、ラジオペンチが入らない狭い場所などに大変便利です。どちらもハンドルが戻るため作業が楽な「バネ付き」がおすすめです。

 そのほか丸いビンに巻き付けて円を作るなど、身近なものも工具として上手に利用してください。

 作り方についてここですべてお話しすることはできませんが、ご注意いただきたいのは、針金も工具も金物です。扱い方や先端には常に注意を払い、切れ端はすぐに拾い集めてください。作品の先を丸めるなど、端の始末に気を配ることも大切です。

 作る上での基本は「壊れないように」。大きな枠をしっかり作り、パーツを確実に固定することが最も重要です。

 きれいに曲げるためには、支え手の位置に注目。できるだけ曲げたい場所に近い位置で持つと作業がしやすくなります。

 作っている途中に形のゆがみに気が付いたら、すぐに直しましょう。きれいに仕上げるコツです。

 なかなか上手く作れない場合には、切れ端で練習してみましょう。繰り返すうちに作業に慣れてくるはずです。拙著やHP(http://www.wirefactory.com/)を参考にしていただけるととてもうれしいです。

照明器具:お好みのテイストで作ってみませんか?

照明器具:お好みのテイストで
作ってみませんか?

 それでは試しに何かひとつ、ぜひお好きなものを作ってみてください。少しくらいゆがんでも大丈夫。手作りならではのあたたかさと、生活に合わせて作られた作品の使い勝手の良さが、あなたの生活をより楽しく豊かにしてくれるでしょう。

 世界にたった1つ、あなただけの作品をぜひお楽しみください。ワイヤークラフトの世界へようこそ!

※すべての作品写真は「ワイヤー&ビーズ」(祥伝社)







BackNumber

(無断転載禁ず)