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ポーセレン・アーティスト(陶磁器作家)/松村 和江さん

ポーセレン・アーティスト(陶磁器作家)/松村 和江
「泰西名画を陶磁器に模写」
Profile

松村 和江/ポーセレン•アーティスト(陶磁器作家)
多摩美術大学卒業。個展、教室展など多数開催。スタジオ•NVサンアート東京、大阪講師。プライベート教室「ANGE AUX ROSES(アンジェ オ ローズ)」(世田谷)主宰。
E-mail info@matsumurakazue.com
ホームページ : http://www.matsumurakazue.com



原画:W.Von Schadow作
 「画家の子供達」(1830年)より 22cm×26cm

原画:W.Von Schadow作
「画家の子供達」(1830年)より
22cm×26cm

原画:Pierre Auguste Cot作
「Dionysia」
  (1870年頃)より 25cm×26cm

原画:Pierre Auguste Cot作
「Dionysia」 (1870年頃)より
25cm×26cm

原画:Adolphe-William Bouguereau作
 「いたずらっこ」(1895年)より 19cm×24cm

原画:Adolphe-William Bouguereau作
「いたずらっこ」(1895年)より
19cm×24cm

陶磁絵画の制作を始めたきっかけ

 美大を卒業後、画家として作品制作を続けてきました。しかし、結婚して子育てが忙しくなると、年2回公募展に出品するために100号の大作を制作することが困難になってきました。何か、小さな作品で、家事の合間にできるものがあったら…と思っていたとき、婦人雑誌で食器に描く上絵付けに出合いました。アンティーク好きともあって迷わず教室に通い始めました。最初はコーヒーカップなどにかわいい花を描いて友人たちとのティータイムを楽しんでいましたが、そのうち泰西名画を陶磁器に模写したいと思うようになりました。しかし、そのような制作を教えているところはなく、試行錯誤を重ねながら作品を深めていきました。

どのようにして制作するのか

 画集やポストカードなどから好きな作品を選び、専用の粉絵の具とオイルを使って穂先の柔らかい筆で模写していきます。ホビー用の陶芸窯で焼成し、また、加筆します。これを数回繰り返しながら作品を完成させます。絵皿には縁取りを施し、陶板画には額縁を選んで、原画の油彩画とは違った形にして陶磁器特有のつややかな作品に仕上げます。

これからの課題

 今までは気に入った原画を忠実に模写してきました。それだけで精いっぱいでしたが、最近は少し気持ちにゆとりが出て、原画の画家が表現したかったであろう「情感」を写し取ることが楽しくなってきました。

 私の作品は、ほとんどが18~19世紀の油彩画の模写です。このような伝統的なスタイルだけでなく、新しいスタイルを模索したりもしてきましたが、やはり私はこのスタイルが好きです。

 国内外で、アンティークの感動的な陶磁絵画に出合うと大きな励みになります。それは、とても到達することのできない奥深い世界で、現代社会の流れに逆行しているものだとつくづく思うことがあります。それでもこうして続けているのは、「好き」だからです。

 原画の画家には、尊敬と感謝の気持ちを込めながら筆を運んでいます。彼ら、彼女らがこの状況を知ったら、苦笑して許してくれるといいのですが…。

レッスンについて

 ほとんどの場合、私と同じように花などを食器に描くところから始めた方々が陶磁絵画に関心を持たれるのですが、いきなり入門なさる方もいらっしゃいます。特別に絵を習ったことがなくても、「描くことが楽しい、出来上がるとうれしい」という気持ちがあれば大丈夫です。先にも述べましたが、時代に逆行しています。楽に、短時間でできる習いごとではありませんが、それだけ完成の喜びも大きいものです。そして、新たに始める作品のために、原画をあれこれ選ぶときは、胸が弾む思いです。

 初心者の方でも、カリキュラムに沿ってかわいい天使から始めれば、美しい陶磁絵画の作品が制作できます。また、各教室とも、食器上絵付けコースも受講できます。

昨年出版した本について

 出版に際しては、実にたくさんの方々のお世話になりました。編集者、デザイナー、カメラマンの方たちとは、初対面ながらとてもフィーリングが合って、私の作品をとても引き立てる1冊に仕上げていただくことができました。

 私が出合って大変感動したアンティークの作品を、所有者の方々から掲載のお許しをいただくことができ、読者に「本物」の美しさをお伝えできたのもうれしいことでした。  

 また、私の教室の生徒さんのご自宅をお借りしてのテーブルセッティングは、お部屋の雰囲気とフラワーコーディネートが天使の食器を引き立ててくれて、素敵な写真となりました。このほかにも、多くの方々のお力をお借りしての出版でした。

 陶磁絵画は、アンティークショップで絵皿や壺などで見ますが、現代において趣味の領域で制作を楽しめることはまだ一般的に知られていないようです。本書では私の作品の紹介を主として、制作の過程なども分かりやすく解説しています。

 日本国内だけでなく、イタリア、フランス、イギリスなど、ヨーロッパ各地でも販売されています。

原画:
Jean-Marc Nattier作
「マノン•バレッティの肖像」(1757年)
より 直径21cm

原画:
Jean-Marc Nattier作
「マノン•バレッティの肖像」
(1757年) より 直径21cm

原画:
Cornelis Van
 Spaendonck作
 「大理石テーブルの上のバラ」(1821年 )
より 直径30cm㎝

原画:
Cornelis Van Spaendonck作
「大理石テーブルの上のバラ」
(1821年 )
より 直径30cm

原画:Emile Munier作
「ごめんね、ママ」
(制作年不詳)より 直径30cm

原画:
Emile Munier作 「ごめんね、ママ」
(制作年不詳)より 直径30cm



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