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グルーマー/中島 かおるさん

グルーマー/中島 かおる
「思い立ったら自分の足で動く、彼女のチャレンジ精神に注目!」
Profile

中島 かおる/グルーマー
東京出身。警察犬訓練士見習い、ドッグショーアシスタント、アニマルプロ見習いを経験してアメリカ・カリフォルニアでワン子美容院を経営中。機会があればどこにでも研修やミーティングにでかけて常に勉強をおこたらない、いつまでも若くいたいグルーマー(笑)。2003年はイギリスにも勉強に行った。ウェブサイトで可愛い世界のワン子も公開中。
http://www.kmdog.com



犬好きな子供時代

 私の両親は動物苦手組。それなのに一人っ子の私は大の動物好きに育つ。特に犬が大好きで、幼いころは近所の犬を毎日さわりに巡回していた。衛生面でうるさい私の母の口癖がいつしか「着替えなさい。手を洗ってきなさい」になっていた。いつのまにか将来の夢が「犬の美容師」になることに。人間の美容師である私の母は「犬って洗うの?」と目を丸くしていた。

 この時代に(って書けば私はかなり年寄りに聞こえます?) グルーマー(トリマー)という職はメジャーではなく、私の周りの人々は私のことを「変わり者」と見ていたに違いない(苦笑)。

自力で稼いだ学生時代

お客様のワン子

お客様のワン子

 専門学校は、なんだかんだ費用がかかる。親の職業である飲食店、美容院経営を継がない私は「自分の力でその道に進まないと幸運はまわってこない」と大正生まれの父に意見をされ、何不自由ない生活から一気に苦労生活を始めなくてはならなかった。昼間は専門学校に行き、夕方から朝方まで住み込みのバイトを始めた。学校が休みの日は別のアルバイトもしていた。寝る時間がないのでバイト、学校のない時間は喫茶店や駅のホームのベンチで昼寝もするなど、ここが治安のよい国、日本でよかったと感謝もできた。過労で倒れたときもあったけど、自分の進める道があり「若さ」もあったので、かなりムチャが許される。きっと今現在、大金を積まれても同じことはできないのであろう(涙)。

アメリカへ出発

お客様のワン子

お客様のワン子

 単純なのか人に影響されやすく、犬の先進国であるアメリカという言葉が頭からなかなか離れなくなる。海外とは無縁な生活をしている私は、その当時インターネットもなく、自ら足を運んでキッカケをつくらなくてはならず、辞典片手に一人でロサンゼルス行きの飛行機に乗ってみた。今思えばかなりムチャしていた(苦笑)。 幸運なことにドッグショー会場で、アメリカの雑誌で目にした美しい犬を見ることができて「アメリカで勉強したい」と決心が固まった。

 たまたまアメリカで知り合った人々の協力でアメリカのトップハンドラーであるバーバラ・ハンフリーさんに私を受け入れていただくことも決まり、日本に戻り、「海外に修業に行く」と母に報告した。反対されるどころか「やれるだけやってみれば」と励まされた。しかし、母の身内である新潟出身の親戚の人々からは「危ない、考え直すように」と電話口で泣かれて「私は戦争に行くのではなくて…あの…日本に無事に帰ってきますから…」と、軍人のようなセリフを残して日本を離れたのだった。

アメリカでの修行

 バーバラのところではアメリカでトップビジネスをしているだけあり、歳月が面白いように過ぎ去っていった。そろそろ日本に帰ろうか…と考えていたときに「グリーンカードのスポンサーになるから」とペットサロンに引き抜かれた。弁護士でもある彼女のサロンを目にした私は、再びカルチャーショックを受けた。

「ここでも学ぶことがありそうだ」と引っ越しも経験。

 アメリカは広い国。一流の店もあれば三流の店もたくさんある。100軒目にして、1軒すばらしい店を目にできるか?の差がある。「上には上がいる」世の中。尊敬できる人に巡り会えたことはかなり幸せなことだった。目的を持ち続ければ「楽しみ」も増える。グルーミング業界は奥がフカイので、勉強のヤリガイがある。アメリカという国は州によって法律も違い、考え方もかなり違う。セミナーやミーティングがあれば大嫌いな飛行機に乗ってでも参加を試みれば、新鮮なアイデアや気の合う人間に会うこともできる。20年近く経験がある私でもマダマダ学ぶことがたくさんあり、刺激も受けられる。同業者が集まれば「そうそう、うちも同じ~」とか「こうしたらどう?」とか、時間を忘れてミーティングが続けられる。ついでに旦那のグチ大会にもなったりして(笑)。経営方針はさまざま。楽しめるグルーミング(ワン子美容)を行えれば、幸せなワン子が増えて幸せな飼い主も増えて、犬社会もよい方向に進んでいくのでは?と個人的に考えている。

アメリカでの日々

店内。日本からの研修も受け付けているのでいつもニギヤカ~

店内。日本からの研修も受け付けているので
いつもニギヤカ~

 気が付けばアメリカに住みついて独立して、10年近くになった。毎年「目的」を更新して、外国人だから大変なときもあるが(苦笑)、 楽しみながらはりきっていくつもりだ。また、同じ思いを抱いている、やる気のある方の相談もできるだけ受けている。なかなか「ツテ」がなくて苦労する気持ちはよく理解しているつもりなので。ここまで無事に進んでこられたのは心配の色を隠しながら応援してくれた母のおかげ。「親孝行」をたくさんしていくのも目的の1つなので、若ぶってバリバリがんばっていくつもりだ♪



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