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エコツーリスト/西森 有里さん

エコツーリスト/西森 有里
「自然の楽しみ方を教えてくれる、エコツアーとは?」
Profile

西森 有里/エコツーリスト
1968年福岡県生まれ。写真家。京都大学理学部生物学科卒。民間企業にて海洋生態系に関する研究に従事するが、写真家になる夢を捨てきれず、働きながら東京綜合写真専門学校へ通う。水中写真家中村征夫氏に師事する。著書に『ペンギンと泳ぐ旅-南極エコツーリズム』。2002年より伊豆大島在住。

■問い合わせ先 株式会社タイニーリンクス
ホームページ:http://www.yuriseco.com/
メール:tiny@mtj.biglobe.ne.jp



エコツアーってどんな旅?

	木生シダの森を歩く(ニュージーランド)

木生シダの森を歩く(ニュージーランド)

 「エコツアー」、「エコツーリズム」、雑誌やテレビで特集が組まれるようになり、耳にすることが多くなってきました。その意味はと聞かれると、よく分からない人も多いのではないでしょうか。私は、エコツアー、エコツーリズムをテーマに取材を続けている写真家です。エコツアーには、少なくとも3つの要素があります。それは、「自然を体験する旅」、「自然を満喫する旅」、「自然を考える旅」。自然の中に身を置き、ゆっくりとした時間を過ごす。そうするうちに、自然とは何か少しずつ分かってくるのです。

 昨年の8月、NHKのBSハイビジョンで、ニュージーランド(フィヨルドランド)のエコツアーに関する番組を作りました。私はレポーターとして出演し、オットセイの水中映像をビデオ撮影しました。フィヨルドランドは、2時間ほどのクルーズでまわるのが一般的です。でも、私たちの参加したエコツアーは、フィヨルドランドを6日間かけてヨットでゆっくりゆっくりまわるものでした。オットセイやイルカと一緒に泳いだり、ジュラシックパークのような木生シダの群生する森を歩いたり…。6日間かけて旅をすることで、2時間では気が付かないような様々な自然の出来事に遭遇します。次第にツアーの主催者ランス氏が、どんなにこの森と海を愛しているのか、どんな形で守っているのか、少しずつ理解していく旅となりました。

 もともとエコツアー、エコツーリズムという概念は、欧米で始まったものです。自然と触れ合う旅がしたい。でも、旅行者がむやみに自然の中に入っていくと、自然環境が破壊されてしまう。生態系、自然環境を守りながら旅をすることはできないのか。そういった考えにもとづいてエコツーリズムは発展してきました。ニュージーランドのほか、ガラパゴス諸島、コスタリカ、アラスカ、オーストラリア、マレーシア、南極などでエコツアーが行われています。

エコツアーの副作用?

フィヨルドランドの海をヨットで走る(ニュージーランド)

フィヨルドランドの海をヨットで走る
(ニュージーランド)

 エコツアーに参加するようになって、大きな変化がありました。それは、住み慣れた東京を離れて、伊豆大島に移住してしまったことです。エコツアーの取材で、様々な地域、特に離島を訪れ、多くのエコツアー主催者や地元の方々と会いました。島の生活は、お店もなく物も少なく、決して便利な生活ではありません。でも夕方になると、家族で海に落ちる夕日を眺めたり、休日には海や山で遊んだりして、東京に住む私より精神的に豊かな生活をしてるなぁ、と感じたのです。その生活がとてもうらやましくなり、とうとう伊豆大島に引っ越してしまったのです。ですからエコツアーにはまると、どこか田舎へ移住してしまうという副作用がついてくるかもしれません。

エコツアーに参加しよう

コウテイペンギン(南極ロス海)

コウテイペンギン(南極ロス海)

 自然が大好き、もっと自然に触れてみたいけど、どこに行ったらいいのか分からない、何から始めていいのか分からない。せっかく旅行に出かけても、人ごみと渋滞で疲れてしまう。海外旅行では買い物ではなく、雄大な自然を楽しみたいという方、ぜひエコツアーに参加してみてください。きっと新しい発見があると思います。

 海外だけでなく、国内にも半日から楽しめるエコツアーがたくさんあります。国内で有名な地域は、知床半島、白神山地、屋久島、沖縄本島、西表島、小笠原諸島などがありますが、首都圏近郊でも三浦半島など日帰りで楽しめるようなツアーがあります。具体的なエコツアー情報は、インターネット(西森有里のホームページhttp://www.yuriseco.com/)などで、得ることができます。とっておきの自然の楽しみ方、自然の中での素敵な過ごし方を教えてくれる人々との出会いのある有意義な旅となるでしょう。

書籍紹介

南極旅行記『ペンギンと泳ぐ旅-南極エコツーリズム』

写真・文 西森有里 NTT出版8月下旬刊行 2000円(税別、予価)
いつかは行きたい憧れの「南極旅行」。手つかずの自然が残る最後の大陸「南極」では、愛くるしいペンギンをはじめ、クジラやオルカなど野生生物の姿を目の当たりにすることができる。南極のエコツアー旅行記。オールカラー写真点数100点以上。

イベント紹介

西森有里写真展『南極エコツーリズム』

期間 2003年9月5日(金)~9月11日(木)午前10時~午後8時まで(最終日は午後2時まで)場所 富士フォトサロン(銀座)入場無料 。ペンギン巨大コロニーにキングペンギンの水中写真、流氷の上のコウテイペンギン、アイスバーグなどなど、エコツアーを体感できる写真展。
(問い合わせ先)株式会社タイニーリンクス



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